DESIGN
古今東西 かしゆか商店【加賀水引の祝儀袋】
『カーサ ブルータス』2024年4月号より
April 8, 2024 | Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回訪ねたのは石川県金沢市。約百年前にこの町で始まり全国に広がった華やかな細工「加賀水引」と出会いました。
日本独特のラッピングだなあ、と以前から気になっていたのが、ご祝儀袋などに使われる「水引」です。
「水引とは、和紙をこより状にして水糊を引いたもの。起源は諸説ありますが、その一つが、7世紀の遣隋使が持ち帰った献上品です。当時の日本人はこれらに結ばれていた紅白の麻紐を見て、航路を守る魔除けや両国の縁結び、未開封の証だと考えた。この出来事はやがて、大切なものを贈る時の振る舞いである “水引折型” に発展します。折型とは和紙で包むこと。包み、水引で結び、表に気持ちを書くという所作が定着しました」
「水引とは、和紙をこより状にして水糊を引いたもの。起源は諸説ありますが、その一つが、7世紀の遣隋使が持ち帰った献上品です。当時の日本人はこれらに結ばれていた紅白の麻紐を見て、航路を守る魔除けや両国の縁結び、未開封の証だと考えた。この出来事はやがて、大切なものを贈る時の振る舞いである “水引折型” に発展します。折型とは和紙で包むこと。包み、水引で結び、表に気持ちを書くという所作が定着しました」
そう教えてくださったのは〈津田水引折型〉の5代目、津田六佑さん。金沢市内の工房兼店舗には、華やかな飾りを施したご祝儀袋が並んでいます。桜や蝶や手毬などのカラフルなものに加え、鶴や松の飾りは3Dのよう! この細工は「加賀水引」と呼ばれる金沢の伝統工芸。〈津田水引折型〉初代の津田左右吉さんが大正4年(1915)頃に発案したものです。
「贈る気持ちがより豊かに伝わるよう、和紙をふっくら折ったり雅やかな細工で飾ったりして、水引折型を芸術の域に高めたんです」
「贈る気持ちがより豊かに伝わるよう、和紙をふっくら折ったり雅やかな細工で飾ったりして、水引折型を芸術の域に高めたんです」
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