DESIGNPR

北欧デザインの巨匠、ハンス J. ウェグナーの名作ロッキングチェア《CH45》が待望の復刻。

October 20, 2023 | Design | PR | text_Akiko Konishi

世界中にファンを持つ北欧デザイン界の巨匠、ハンス J. ウェグナーの家具を作り続けてきた〈カール・ハンセン&サン〉より、1965年に発表され長らく廃番となっていた名作ロッキングチェア《CH45》が復刻。

〈カール・ハンセン&サン〉から復刻したハンス J. ウェグナー《CH45》。シンプルながら随所に凝らされたディテールは、木が持つ本質的な美しさを最大限に引き出すウェグナーデザインの機能美の集大成の1つだ。

主に1950年代以降のデンマークデザイン黄金期を牽引したデザイナーであり、「椅子の巨匠」とも称されるウェグナー。「Yチェア」の呼び名で知られるデンマークチェアの普遍の名作《CH24》に始まり、生涯で500種類以上もの椅子をデザインした彼は、1960年代の初めから半ばにかけてアメリカのシェーカー家具からインスピレーションを受けた13点のシリーズを残した。

そんな同シリーズから、長らくヴィンテージ市場で希少アイテムとして取引され、今もなお根強い人気を誇る《CH45》が待望の復刻を果たした。

ハンス J. ウェグナー（1914年〜2007年）　デンマークとドイツの国境の町、トゥナーで誕生。家具職人H.F スタルベアーグの元で家具を学び、わずか17歳で家具職人の資格を取得。その後コペンハーゲンに移り、工芸スクールに在籍しさらに本格的なデザイン理論を学んだ。この時コーア・クリントらに師事し、デザイナーとしての頭角を徐々に現していった。1940～43年まで、アルネ・ヤコブセンの建築事務所で研鑽を積み、同時代を共に過ごしたボーエ・モーエンセンやポール・ケアホルムなどと並び、デンマークデザイン黄金期を支えたデザイナーの1人。

その特徴は後ろに傾斜した背もたれが椅子全体にダイナミックな表情を与え、緩やかな曲線を描く快適なカーブによる揺れ心地にあると言える。また、オプションで購入可能なネックピローやシートクッションも機能性に優れ、自宅で過ごす時間をより上質なものにしてくれる製品になっている。

ウェグナーはキャリアをスタートさせた当初から、ロッキングチェアのデザインに強い関心を持っていたと言われている。家具職人としてのバックグラウンドがあるウェグナーだからこそ、木材の特性を熟知し、細部に至るまでディテールの美しさを追求。そして人間工学に基づくおびただしい数の試作を重ね、完璧なまでのプロポーションと快適性の双方を実現させている。

優しく緩やかな揺れ心地で身体にフィットし、立ち上がる際もスムーズな動作を可能にしてくれる《CH45》ロッキングチェア。ヴィンテージ市場では希少かつ人気の同アイテムが、ようやく入手できるようになった。