DESIGN
新調理法は「無水ベイク」。次代の鋳物ホーロー鍋《バーミキュラ オーブンポット2》。
September 21, 2023 | Design, Food | casabrutus.com | text_Housekeeper
人気の鋳物ホーロー鍋ブランド〈バーミキュラ〉がシグネチャーとも言える《オーブンポット》をついにフルモデルチェンジ。新調理法、軽量化、サステナブルな新サービスを携えて生まれた“次世代の鍋”《バーミキュラ オーブンポット2》とは?
⚫︎13年愛されたメイド・イン・ジャパンの鋳物ホーロー鍋がついにリニューアル。
プロの料理人にも愛され、世界に110万人以上のファンを持つブランド〈バーミキュラ〉。1936年に愛知で創業した老舗町工場がその技術を駆使して作った鋳物ホーロー鍋《オーブンポット》は、食材の水分を逃さない高い密閉性と無骨ながら美しいデザイン、購入者ひとり一人に向けたリペアサービスなど細かいアフターケアで、「一生使える鍋」と人気を博した。
そんな《オーブンポット》誕生から10年が過ぎ、資材の高騰によりやむなく値上げを敢行した際、購入者から一通のメールが届いた。「こんなときだから企業努力をしてほしかった。残念だ」という内容のそのメールを読み、3代目にあたる土方邦裕・智晴兄弟は「自分たちは本当に隅々まで努力をしたのだろうか?」と自問することに。
その結果、見直したのが素材の配合だった。今までの配合は長年の歴史が生み出してきた至高の掛け合わせであり、より良いものが作れる確信もなかったが、自身の工場を見渡せば、この10年で技術は進化していた。だったら、製品の品質を落とさずに、コストダウン可能な製造工程を確立できるかもしれない。そうして、技術者と相談しながら鋳物の材質配合を一から見直し、値下げに成功。さらに、昨年の値上げの際の反省を活かし、カスタマーの声により深く耳を傾けて誕生したのが《オーブンポット2》だ。
その結果、見直したのが素材の配合だった。今までの配合は長年の歴史が生み出してきた至高の掛け合わせであり、より良いものが作れる確信もなかったが、自身の工場を見渡せば、この10年で技術は進化していた。だったら、製品の品質を落とさずに、コストダウン可能な製造工程を確立できるかもしれない。そうして、技術者と相談しながら鋳物の材質配合を一から見直し、値下げに成功。さらに、昨年の値上げの際の反省を活かし、カスタマーの声により深く耳を傾けて誕生したのが《オーブンポット2》だ。
蓄熱性が売りの鋳物ホーロー鍋に重さはつきもの。しかし、新製品は鍋の調理性能を維持しながら極限まで薄肉化。約30%の軽量化を実現した。薄くなったことで熱効率が上がり、従来の《オーブンポット1》に比べ、無水調理にかかる時間が最大2/3に短縮した。
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