DESIGN

長山智美デザイン狩人｜カッシーナ・ディテールの「POST SCRIPTUM」♡

『カーサブルータス』2023年6月号より

May 18, 2023 | Design | Design Hunter Tomomi | text_Tomomi Nagayama

デザインへの深い造詣と審美眼を持ち、刺激的なデザインを求めて、ハンターのように世界中を彷徨うインテリアスタイリスト、長山智美が、今もっとも気になるものをご紹介します。今回はカッシーナ・ディテール☆「POST SCRIPTUM」。

ベースや壺などに格子、市松模様、縦線の塗りつぶし、点々模様など6種の柄が描かれました「POST SCRIPTUM」コレクション。左から／点々柄の蓋もの66,000円、市松模様の足付きベース176,000円、格子柄のベース187,000円、縦線模様の蓋付きキャニスター165,000円、点々模様のベース、縦線模様のベース各176,000円、格子柄の足付きベース176,000円、縦線模様の蓋付き壺176,000円、点々模様の蓋付きキャニスター66,000円、縦線模様の蓋もの66,000円。

2022年ミラノで発表されましたカッシーナのインテリアアクセサリーコレクション「カッシーナ・ディテール」。家具にプラスすることでカッシーナの世界観をさらに堪能できちゃいます食器やデコ、照明などの小物が揃ってございます。しかし小物といえどもさすがカッシーナ。家具同様にいずれもが最高峰の作り手によって製作された素晴らし逸品ばかりでございますの。

で、その中でもフォルマファンタズマさまがデザインされました「POST SCRIPTUM」には陶磁器の表現として「なるほどこのよなソリューションもアリなのね」とめちゃ感動。

〈ジノリ 1735〉とのコラボレーションていうコチラの磁器、一見シンプルでラフな鉛筆描きのよなモティーフは実は一筆一筆が手描きによって不規則に描き出されてます唯一無二の一点もの。〈ジノリ 1735〉のマスターペインターの技術と経験をもってして完成しうるアートピースなのですとか。

デラックス装飾の陶磁器も良いけれど、このよなストイックかつ静謐な佇まいには上級者向けのハイエンド感が漂ってございます。それは建築にたとえるならば数寄屋造りの茶室。ミュージックで言えばかの坂本龍一さまのピアノ。ポエジー表現するならばいとあはれなり。茶室の床間に水墨画なぞと合わせてスタイリングしてみとうございます☆