DESIGN
ルイ・ヴィトンが提唱する旅の最新オブジェたち。
January 27, 2017 | Design, Fashion | photo_GION text_Mika Yoshida & David G. Imber
12月に開催された『デザイン・マイアミ』で、ルイ・ヴィトン〈オブジェ・ノマド コレクション〉の新作が発表された。吉岡徳仁、そしてカンパーナ兄弟による「旅」の新定義を紹介しよう。
ルイ・ヴィトンの過去から未来へと、「旅」をする。
吉岡徳仁が今回〈オブジェ・ノマド〉のためにデザインした《ブロッサム・スツール》。4枚の花びらが組み合ったフォルムは、ルイ・ヴィトンの代表的な“モノグラム”にある花を象徴する。“モノグラム”を1つのオブジェに、というのは以前からやってみたかったとか。「ルイ・ヴィトンらしさをシンボリックな何かで表現するということで、花びら4枚を1つの構造にし、だんだん開くようなイメージで作りました」と語る。
「木という素材は、これが初めて」
と白のスツールを指す。自然のエレメントに取り組む吉岡のイメージからすると意外だが……?
「木、つまり植物は生命がありますので、自分にとって非常に大事なもの。だからこれまで作ったことがなかったんです」。長い歴史と伝統、高いクラフツマンシップを誇るルイ・ヴィトンとの初コラボレーションは、木を「大切なものとして」提案できる絶好の機会。初めて木を用いた本品は、レザーとの絶妙な組み合わせに至るまで、ルイ・ヴィトン伝統の技が光る。「そのプロジェクトでしかできないもの、技術や考え方、そうしたプロセスを形にしたいというのが常にありますね」
また「デザイン・マイアミはすごく特別な見本市。大量生産とは異なるオブジェが求められます」とも。今回は白のほかに、メタルでできたゴールドバージョンも発表。ポエティックでありつつも、アメリカという国のパワーにも通じる存在感を放っている。
〈オブジェ・ノマド〉のテーマは旅。ただし旅の解釈はデザイナーの自由に任される。「僕の場合はルイ・ヴィトンの歴史を過去から未来へと向かう、“時間”の旅」と吉岡。「自然の美しさは機能的かつ普遍的。自然をモチーフにして人間は変化してきました。モノをどんどん消費し続ける今の世界では、デザインも1つの情報と化している。何が最も大切な価値観になっているのかを常に意識しながら僕らはデザインします。10年、100年後に見ても飽きのこない、時代を超えるものを大切に作っていきたいと思うからです」
「木という素材は、これが初めて」
と白のスツールを指す。自然のエレメントに取り組む吉岡のイメージからすると意外だが……?
「木、つまり植物は生命がありますので、自分にとって非常に大事なもの。だからこれまで作ったことがなかったんです」。長い歴史と伝統、高いクラフツマンシップを誇るルイ・ヴィトンとの初コラボレーションは、木を「大切なものとして」提案できる絶好の機会。初めて木を用いた本品は、レザーとの絶妙な組み合わせに至るまで、ルイ・ヴィトン伝統の技が光る。「そのプロジェクトでしかできないもの、技術や考え方、そうしたプロセスを形にしたいというのが常にありますね」
また「デザイン・マイアミはすごく特別な見本市。大量生産とは異なるオブジェが求められます」とも。今回は白のほかに、メタルでできたゴールドバージョンも発表。ポエティックでありつつも、アメリカという国のパワーにも通じる存在感を放っている。
〈オブジェ・ノマド〉のテーマは旅。ただし旅の解釈はデザイナーの自由に任される。「僕の場合はルイ・ヴィトンの歴史を過去から未来へと向かう、“時間”の旅」と吉岡。「自然の美しさは機能的かつ普遍的。自然をモチーフにして人間は変化してきました。モノをどんどん消費し続ける今の世界では、デザインも1つの情報と化している。何が最も大切な価値観になっているのかを常に意識しながら僕らはデザインします。10年、100年後に見ても飽きのこない、時代を超えるものを大切に作っていきたいと思うからです」
DESIGNED BY TOKUJIN YOSHIOKA<br>時を超える花、《ブロッサム・スツール》。
Loading...