DESIGN
【今週の花と器】スカビオサと〈オレフォス〉の《カット イン ナンバー》|5月
May 22, 2023 | Design | casabrutus.com | photo_Reiko Toyama text_Yoshikatsu Yamato styling_Yumi Nakata
5月4週目の担当は、渋谷区西原の花屋〈フォレジャー〉店主のチーコさん。静まった水面も美しい水盤に同系色でまとめた小さな庭を作ります。庭の風情を感じるためにポイントになるのは、風を感じる躍動感と複数種の同居。視線が固定されず、じっと見ていても飽きないアレンジをつくる花材合わせの基準とは。
すっかり桜の花が終わって葉っぱに勢いがある季節ですね。陽射しがつよくなってきて、ツツジやサツキ、スカーレットなどの濃い赤や、引き締まった赤紫など、発色のいい花が目にとまります。赤紫は緑の補色。コントラストの強い色合わせに惹かれる季節なのかもしれません。
ということで、メインに選んだのはワインレッドのスカビオサ。今回の器は生け花や盆栽で使われる浅めの器「水盤」のようです。クラシックな雰囲気もあるけれど、チェック柄なので親近感がありました。花を留めているのは、アンティークショップで買っているイギリス製のガラスフラワーフロッグ。日本の剣山は無数の針に茎を刺すタイプですが、これは穴がいくつか開いていて、そこに茎を入れて安定させます。
水がある庭の景色をつくるイメージが湧いたので、顔の印象がしっかりとあるスカビオサに加えて野花っぽいものや球根から育つ、土に近い花を2種類選びました。猫じゃらしのような形の丸っこいトリフォニウム。そして、市松模様の花びらがミステリアスで、細長い葉っぱが躍動感を出してくれる釣鐘状のフリチラリア・メアグリス。色は同系色でまとめていますが、花の形は違うものを3種類選びました。こうして花や葉の個性がバラけるようにお花を選んであげると、ナチュラルな雰囲気が出ますし、注目する点が固定されないのでじっと見ていても飽きないアレンジになるんです。
ということで、メインに選んだのはワインレッドのスカビオサ。今回の器は生け花や盆栽で使われる浅めの器「水盤」のようです。クラシックな雰囲気もあるけれど、チェック柄なので親近感がありました。花を留めているのは、アンティークショップで買っているイギリス製のガラスフラワーフロッグ。日本の剣山は無数の針に茎を刺すタイプですが、これは穴がいくつか開いていて、そこに茎を入れて安定させます。
水がある庭の景色をつくるイメージが湧いたので、顔の印象がしっかりとあるスカビオサに加えて野花っぽいものや球根から育つ、土に近い花を2種類選びました。猫じゃらしのような形の丸っこいトリフォニウム。そして、市松模様の花びらがミステリアスで、細長い葉っぱが躍動感を出してくれる釣鐘状のフリチラリア・メアグリス。色は同系色でまとめていますが、花の形は違うものを3種類選びました。こうして花や葉の個性がバラけるようにお花を選んであげると、ナチュラルな雰囲気が出ますし、注目する点が固定されないのでじっと見ていても飽きないアレンジになるんです。
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