DESIGNPR
全国3か所の髙島屋にて、北欧デザイン展が開催。
『カーサ ブルータス』2023年3月号より
February 9, 2023 | Design, Art | PR | photo_Kentaoros Yasunaga Yukinori Otsuka text_Wakako Miyake
3月から東京・名古屋・大阪の髙島屋にて、思想から紐解く、北欧の暮らしにフォーカスしたデザイン展が開催される。希少な作品も数多く見ることができる、必見の展覧会だ。
“暮らしを楽しむ”。そう聞いてまず思い浮かべるのは、北欧の人々の生活ではないだろうか。キャンドルに火を灯し、サウナで体を温め、お茶の時間であるフィーカを大切にする。シンプルだけれど、日々をゆっくりと着実に楽しんでいる豊かさがある。その生活の中心にあるインテリアもまた、暮らすことへの充足感に満ちている。国土の大部分を占める森林から切り出される豊富な木材を多用した椅子やキャビネットといった家具、日の光を集め、美しく輝くガラス類。そこには自然への敬意と、光に溢れた夏や長く暗い冬を充実させるための工夫が凝らされている。
そんな北欧の生活を垣間見ることのできる展覧会『ていねいに美しく暮らす 北欧デザイン展』が3月から東京・名古屋・大阪で順次開催。デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー。北欧の美しいデザインとともにある暮らしは、家で過ごす時間が多くなった私たちの生活へのヒントもきっと与えてくれるはずだ。デザインに秘められた北欧の暮らしや思想。この展覧会では、それらを紐解きながら“美しく暮らす”とはどういうことなのかを浮き彫りにする。
展示品の中心となるのは椅子研究家の織田憲嗣が長年、収集・研究してきたものたち。椅子をはじめ、テーブル、照明、食器やカトラリー、木のおもちゃといった様々なデザインが一堂に会し、近代デザイン史を俯瞰する構成に。貴重な資料も出展される、北欧デザインの集大成でもある。
そんな北欧の生活を垣間見ることのできる展覧会『ていねいに美しく暮らす 北欧デザイン展』が3月から東京・名古屋・大阪で順次開催。デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー。北欧の美しいデザインとともにある暮らしは、家で過ごす時間が多くなった私たちの生活へのヒントもきっと与えてくれるはずだ。デザインに秘められた北欧の暮らしや思想。この展覧会では、それらを紐解きながら“美しく暮らす”とはどういうことなのかを浮き彫りにする。
展示品の中心となるのは椅子研究家の織田憲嗣が長年、収集・研究してきたものたち。椅子をはじめ、テーブル、照明、食器やカトラリー、木のおもちゃといった様々なデザインが一堂に会し、近代デザイン史を俯瞰する構成に。貴重な資料も出展される、北欧デザインの集大成でもある。
目に入るすべてのものが美しくあってほしい。それは、家にいる時間が長くなるほどに感じること。高価であったり贅沢であったりする必要はなく、心地いいものに囲まれていたいという願い。
北欧ではすでに19世紀末、スウェーデンの思想家エレン・ケイが『Beauty in the Home(住まいの中の美)』という本の中で「美が人生を豊かにする」と提唱。1919年にもスウェーデンの美術史家グレゴール・パウルソンが「もっと素敵な日用品を」と唱え、美しいことが人々の生活に良い影響を及ぼし、ひいては、より良い社会を作っていくという考えが、北欧諸国に浸透した。
北欧ではすでに19世紀末、スウェーデンの思想家エレン・ケイが『Beauty in the Home(住まいの中の美)』という本の中で「美が人生を豊かにする」と提唱。1919年にもスウェーデンの美術史家グレゴール・パウルソンが「もっと素敵な日用品を」と唱え、美しいことが人々の生活に良い影響を及ぼし、ひいては、より良い社会を作っていくという考えが、北欧諸国に浸透した。
その北欧の思想をベースとしたこの展覧会は、5つの章によって構成されている。
第1章は「椅子と生きる 〜Chairs for life〜」。1400脚を超える織田憲嗣のコレクションの中から厳選された名作椅子を展示。椅子は小さいながら、その人の居場所を作ってくれるものでもある。北欧の人々がいかに椅子を大切にしているかを感じ取ることができる。
第2章の「デザインの源泉 〜Design beginnings〜」では、アルネ・ヤコブセン、アルヴァ・アアルト、カイ・フランクといった各国を代表するデザイナーごとに作品を紹介。自然をモチーフとした有機的なフォルムにはシンプルな普遍性があるだけでなく、使いやすさも追求。鑑賞用ではなく、使うものとして作られ、デザインが日常に根づいているのかがわかる。
「心の居場所 〜Where the heart is〜」と題された第3章では、北欧の部屋をリアルに再現。窓やフローリングに北欧の建材を使用し、スタンドライト、デスクライト、ペンダントライトなど様々な照明にて北欧の灯りを表現する。北欧における光の重要性や、窓の役割を示す展示に。
第4章の「美しい同居人 〜Handsome housewares〜」では、マスプロダクトと手工芸品が同居する北欧ならではのデザインを紹介。デザイナーが工業製品と工芸品の両方を手がけていた例も多いことから、デザイナーごとに、彼らが作った一級品のプロダクトやアートピースが出展される。
そして、締めくくりとなる第5章は「ていねいに暮らす〜 Living mindfully〜」がテーマ。ここでは北欧の市井の人々の日常生活を映像で流し、それぞれが自分のスタイルや美意識を大事にしながら暮らしを営んでいることを伝える。
暮らしはイコール人生でもある。だからこそ目に映るもの、使うもの、作られる過程も含め、美しくありたい。北欧を手本に、日常を今一度見直したくなる展覧会だ。
第1章は「椅子と生きる 〜Chairs for life〜」。1400脚を超える織田憲嗣のコレクションの中から厳選された名作椅子を展示。椅子は小さいながら、その人の居場所を作ってくれるものでもある。北欧の人々がいかに椅子を大切にしているかを感じ取ることができる。
第2章の「デザインの源泉 〜Design beginnings〜」では、アルネ・ヤコブセン、アルヴァ・アアルト、カイ・フランクといった各国を代表するデザイナーごとに作品を紹介。自然をモチーフとした有機的なフォルムにはシンプルな普遍性があるだけでなく、使いやすさも追求。鑑賞用ではなく、使うものとして作られ、デザインが日常に根づいているのかがわかる。
「心の居場所 〜Where the heart is〜」と題された第3章では、北欧の部屋をリアルに再現。窓やフローリングに北欧の建材を使用し、スタンドライト、デスクライト、ペンダントライトなど様々な照明にて北欧の灯りを表現する。北欧における光の重要性や、窓の役割を示す展示に。
第4章の「美しい同居人 〜Handsome housewares〜」では、マスプロダクトと手工芸品が同居する北欧ならではのデザインを紹介。デザイナーが工業製品と工芸品の両方を手がけていた例も多いことから、デザイナーごとに、彼らが作った一級品のプロダクトやアートピースが出展される。
そして、締めくくりとなる第5章は「ていねいに暮らす〜 Living mindfully〜」がテーマ。ここでは北欧の市井の人々の日常生活を映像で流し、それぞれが自分のスタイルや美意識を大事にしながら暮らしを営んでいることを伝える。
暮らしはイコール人生でもある。だからこそ目に映るもの、使うもの、作られる過程も含め、美しくありたい。北欧を手本に、日常を今一度見直したくなる展覧会だ。
『ていねいに美しく暮らす 北欧デザイン展』
髙島屋各店にて、家具から小物まで北欧デザインの名作が集合する。3月1日〜21日〈日本橋髙島屋S.C.本館8階ホール〉、4月20日〜5月7日〈ジェイアール名古屋タカシマヤ 10階特設会場〉、8月9日〜20日〈大阪髙島屋 7階グランドホール〉にて開催。日本橋では開店90年を祝うなど、会場により少しずつ内容が異なる。