DESIGN
遠山正道・伊藤直樹・齊藤太一が空間をキュレーションする「アート×グリーン×家具」の新たなかたち。
| Design, Architecture, Art, Culture | casabrutus.com | photo_Keisuke Fukamizu text_Yoshinao Yamada editor_Kazumi Yamamoto
遠山正道、伊藤直樹、齊藤太一の3人が新たな会社〈KADOWSAN〉を立ち上げました。アート、グリーン、家具が“可動産”であることに注目した、新しいクリエイティブな場づくりが始まります。
遠山正道、伊藤直樹、齊藤太一の三人が始めた新しい会社の名前は〈KADOWSAN〉。不思議な名だが、口に出して発音すると彼らがなにを扱うかがわかる。「カドウサン=可動産」、つまり不動産ではなく移動可能な財産に目を向けた新しい取り組みだ。
時代の変化に伴い、空間に対する考え方や価値、必要なモノが見直されるなか、建築やインテリアという固定された不動産ではなく、アート、植物、家具という可動産をサブスクリプションで貸し出すことで、新しい空間のあり方を提案しようという。たとえばオフィスはこの数年で、空間に求められるものが大きく変わった。人々の働き方は多様になるに従い、空間もまた常に変化が求められるように。変化のスピードが速まる一方のいま、〈KADOWSAN〉はもっと気軽に、アート、植物、家具でクリエイティブな場を作ろうと提案する。
きっかけは、「〈DAISHIZEN(SOLSO)〉が日本橋浜町に構えるラボオフィスを、遠山さんが訪ねてきたことでした」と齊藤は言う。〈SOLSO〉がサブスクリプションの仕組みでグリーンを貸し出していることを知り、「同じようにアートを貸し出せないだろうか」と話が盛り上がった。こうしたアイデアはその場限りになりがちだが、遠山は違う。元々〈SOLSO〉のファンでアートにも造詣の深い〈PARTY〉の伊藤も誘って、三者ですぐに集まり合宿を開いた。それぞれに、空間にまつわる仕事をしているという共通点もあった。
時代の変化に伴い、空間に対する考え方や価値、必要なモノが見直されるなか、建築やインテリアという固定された不動産ではなく、アート、植物、家具という可動産をサブスクリプションで貸し出すことで、新しい空間のあり方を提案しようという。たとえばオフィスはこの数年で、空間に求められるものが大きく変わった。人々の働き方は多様になるに従い、空間もまた常に変化が求められるように。変化のスピードが速まる一方のいま、〈KADOWSAN〉はもっと気軽に、アート、植物、家具でクリエイティブな場を作ろうと提案する。
きっかけは、「〈DAISHIZEN(SOLSO)〉が日本橋浜町に構えるラボオフィスを、遠山さんが訪ねてきたことでした」と齊藤は言う。〈SOLSO〉がサブスクリプションの仕組みでグリーンを貸し出していることを知り、「同じようにアートを貸し出せないだろうか」と話が盛り上がった。こうしたアイデアはその場限りになりがちだが、遠山は違う。元々〈SOLSO〉のファンでアートにも造詣の深い〈PARTY〉の伊藤も誘って、三者ですぐに集まり合宿を開いた。それぞれに、空間にまつわる仕事をしているという共通点もあった。
齊藤は、「僕たちは空間を作る仕事を請け負うことも多いんです。僕自身も経営者だから、高額な予算を組んでオフィスを作る意味に疑問を持ち始めていたところでした」という。その言葉に遠山は、「デジタルを用いたコミュニケーションの発展で、あらゆるところでフレキシブルな空間が求められています」と続ける。
「このオフィス(取材が行われたPARTYのオフィス)のように、壁、床、天井をスケルトンでシンプルに仕上げても、そこにグリーンやアート、家具が加わることで空間は成立します。ハイエンドなインテリアを作り込むことは楽しいし、僕も大好きですが、違うやり方も提案したい。そもそもアートってなかなか厄介な存在で、個人は自分の好き嫌いで買えるけれど、企業がアートを購入するとなると難しい。例えば“総務部長の一存で買う”というのは、なかなか考えにくいですよね。社長が交代してしまうと趣味が違う…なんてこともありえる。そう考えると、サブスクリプションで定期的に交換していくのは、理にかなっています。掛け軸のように半年に一度架け替えるのもいい。これは、いままでにないサービスだと思うんです」
すでにその計画が進んでいる案件もあり、大手町のとある企業に向けて、サイトスペシフィックなアートを設置する予定だ。その作品は、オフィスで働く人たちの価値観を“このまま働いていいのか”と揺さぶるような刺激的なものだと、遠山は笑う。「例えばたった一枚の“板”を設置するだけで、場を鼓舞させる可能性をもつ。それがアートの魅力」と遠山が言うように、その場がもつ価値、可能性、発展性まで考え、コンセプトメイキングから作品のインストールまでを行う。もちろんアートだけでなく、グリーン、家具を組み合わせた空間が提案される。
「このオフィス(取材が行われたPARTYのオフィス)のように、壁、床、天井をスケルトンでシンプルに仕上げても、そこにグリーンやアート、家具が加わることで空間は成立します。ハイエンドなインテリアを作り込むことは楽しいし、僕も大好きですが、違うやり方も提案したい。そもそもアートってなかなか厄介な存在で、個人は自分の好き嫌いで買えるけれど、企業がアートを購入するとなると難しい。例えば“総務部長の一存で買う”というのは、なかなか考えにくいですよね。社長が交代してしまうと趣味が違う…なんてこともありえる。そう考えると、サブスクリプションで定期的に交換していくのは、理にかなっています。掛け軸のように半年に一度架け替えるのもいい。これは、いままでにないサービスだと思うんです」
すでにその計画が進んでいる案件もあり、大手町のとある企業に向けて、サイトスペシフィックなアートを設置する予定だ。その作品は、オフィスで働く人たちの価値観を“このまま働いていいのか”と揺さぶるような刺激的なものだと、遠山は笑う。「例えばたった一枚の“板”を設置するだけで、場を鼓舞させる可能性をもつ。それがアートの魅力」と遠山が言うように、その場がもつ価値、可能性、発展性まで考え、コンセプトメイキングから作品のインストールまでを行う。もちろんアートだけでなく、グリーン、家具を組み合わせた空間が提案される。
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