DESIGN

クリエイター30人の“世に出ていない秘蔵品”がお蔵出し。

October 26, 2021 | Design | casabrutus.com | text_Housekeeper

クリエイターが試行錯誤して生み出した作品の原型や、さまざまな理由で市場に出なかった秘蔵品の数々。いわばアトリエや倉庫に眠るお宝を展示販売するプロジェクト「『KURADASHI ～発想の原型～』powered by うぶごえ」が、〈DESIGNART TOKYO 2021〉のメイン展示としてスタート。作品は全て10月31日まで〈ワールド北青山ビル〉で展示中です。

〈ワールド北青山ビル〉での展示風景。©️Nacasa & Partners

10月31日まで開催中の『DESIGNART TOKYO 2021』のメインコンテンツとして、クリエイターの貴重な作品に触れて購入できる新たなプラットフォーム「『KURADASHI ～発想の原型～』powered by うぶごえ」プロジェクトが発足した。30名の著名クリエイターが参加し、作品のプロトタイプやアイデアのソースなど幅広い秘蔵品の数々を出品。作品はクラウドファンディングで誰でもオンライン購入することができる。

《Vannfall/NedreFoss》JIN KURAMOTO STUDIO　不揃いや不完全の魅力を量産製品で表現することを試み、デザインされた水差し「Vannfall」。量産製品版は手で作った原型モデルを3Dスキャンし、成形ガラス用の金型を制作した。プロジェクト初期の原型モデルを出展。

山中一宏《A DIFFERENT CORNER》。シンプルなフレームとガラスのパネルのみによる構成したサイドテーブル。連結部分を少しずらすことでオブジェのような佇まいに。

寺山紀彦《Bulge lines / gray》。“自分の芯となる考えを形状にして出す”と考えて手作業から生まれたワイヤー作品を蔵出し。

we+《Swirl》。照明作品「Swirl」の原型をリユースし制作されたフラワーベース。水流の渦を可視化した。

キュレーターはプロダクトデザイナーの倉本仁。年齢問わずオリジナリティあふれるクリエイターが参加し、10月22日のオンライン販売開始後すぐに売れてしまったものも一部あるが、10月31日までは〈ワールド北青山ビル〉で全ての作品が展示されている。普段はお目にかかれない貴重な作品を通して、クリエイターの制作の源泉を覗けるチャンスだ。