【ミラノ・デザインウィーク】ディオールのアイコン《メダリオンチェア》に、クリエイターが新たな命を吹き込んだ。
November 15, 2021 | Design, Fashion | casabrutus.com | text_Yoshinao Yamada editor_Keiko Kusano
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ミラノ中心のブレラ地区にあるパラッツォ・チッテリオで開催された『ディオール メダリオン チェア』。会場の地下に新たな解釈がなされた〈メダリオン チェア〉が並んだ。中央はMADアーキテクツのマ・ヤンソンがデザインしたもの。
全17組のデザイナーらが参加。クラシックな椅子をそれぞれに再解釈した椅子は、同じ椅子をルーツとしながらも個々の解釈やデザインが明快に表れた。
クリスチャン・ディオールが〈ディオール〉を立ち上げた最初期よりショーの会場や店内で利用された《メダリオンチェア》。現在の視点で見ると装飾的ではあるが、重厚なバロック様式から軽やかでモダンへと指向する過程の時期にある。クリスチャン・ディオールは、ヴェルサイユ宮殿にフランス文化の頂点を感じていたという。
本展で最もミニマルな表現で再解釈を行ったnendo。楕円の背面をグラフィカルに解釈し、湾曲させた薄い強化ガラスに大胆な穴を開けた。透明と黒、そしてクリスチャン・ディオールが愛したペールピンクを採用したデザインは「ムッシュ ディオールとの長い対話」から生まれたと佐藤オオキは言う。
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