DESIGN
〈天童木工〉時代を超え、さらに進化するジャパニーズモダン。
『カーサ ブルータス』2021年9月号より
August 17, 2021 | Design | a wall newspaper | text_Hisashi Ikai
バタフライスツールで知られる家具メーカー〈天童木工〉が、創立80周年を記念し、3つの新作を発表した。
坂倉準三、剣持勇、柳宗理など、名だたる巨匠たちとの協業を通じ、数々の名作家具を世に送り出してきた山形の家具メーカー〈天童木工〉。国内の工業デザインを牽引するとともに、メイド・イン・ジャパンの価値を世界に示し続けてきた同社が、昨年創業80年を迎えた。記念すべき年に、これまでの経験を振り返り、次の時代のデザインの可能性へと転換すべく、新たなプロジェクト「TENDO JAPANESE MODERN/80 PROJECT」を始動。その核となる3つの椅子を発表した。
開発に携わったのは、中村拓志、二俣公一、熊野亘の3名。ともに多様な活動を行う同世代の気鋭のクリエイターだが、気になるのはそれぞれに軸とする活動領域が根本的に異なっている点だ。
それぞれ過去に家具デザインを手がけた経験はあるものの、中村は建築、二俣はインテリア、そして熊野はプロダクトと専門分野を違える。実はこの選択は意図的に行われたものだとか。
家具が単体のオブジェクトとして完結するのではなく、空間を通じて暮らしのなかに自然に溶け込み、生活者とともに成長していってほしい。こうした〈天童木工〉のものづくりに対する真摯な姿勢を体現すべく、企画をサポートしたプロデューサー南木隆助と編集者の山田泰巨の助言を元に、多角的な視点からのプロダクト開発を目指した結果、この3名と組むことを決定した。
開発に携わったのは、中村拓志、二俣公一、熊野亘の3名。ともに多様な活動を行う同世代の気鋭のクリエイターだが、気になるのはそれぞれに軸とする活動領域が根本的に異なっている点だ。
それぞれ過去に家具デザインを手がけた経験はあるものの、中村は建築、二俣はインテリア、そして熊野はプロダクトと専門分野を違える。実はこの選択は意図的に行われたものだとか。
家具が単体のオブジェクトとして完結するのではなく、空間を通じて暮らしのなかに自然に溶け込み、生活者とともに成長していってほしい。こうした〈天童木工〉のものづくりに対する真摯な姿勢を体現すべく、企画をサポートしたプロデューサー南木隆助と編集者の山田泰巨の助言を元に、多角的な視点からのプロダクト開発を目指した結果、この3名と組むことを決定した。
▼ Designer: Wataru Kumano 《PLYPLY》

熊野 亘
1980年石川県生まれ。2001年〜08年フィンランドに留学。アアルト大学大学院修了。08年ジャスパー・モリソンの東京事務所代表を務めると同時に、自身のデザインオフィスを設立する。
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