DESIGN
原研哉さんに聞きました。“VISUALIZE”展が示す、これからの未来とは?
November 28, 2020 | Design, Culture | casabrutus.com | text_Akiko Miyaura editor_Keiko Kusano
60周年を迎えた日本デザインセンターが、近年手がけたプロジェクトを展示する『VISUALIZE 60 Vol.1』が、同社13階の〈POLYLOGUE〉で1月22日まで開催中。同社代表取締役であり、日本を代表するデザイナー・原研哉による解説コメントと共に展覧会の見どころや意義を紹介します。
日本デザインセンターが誕生したのは1959年。世界を驚かせた1964年の東京オリンピックのポスターを手掛けた亀倉雄策、現在も最高顧問を務める永井一正、原弘、田中一光といった錚々たるクリエイターたちが集結し、戦後のグラフィックデザイン界を牽引してきた。その後も横尾忠則や宇野亞喜良ら個性的なデザイナーを輩出し、日本のデザイン界に欠かせない存在となっている。
同社が社是として大切にしてきたのが、「VISUALIZE=本質を見極め、可視化する技法」。その視点からデザインを捉え直す展覧会『VISUALIZE 60 Vol.1』が、現在、東京本社で開催中だ。
今回は、創業60年を機に60のプロジェクトをピックアップ。順を追って歴史を振り返る展示とは、一線を画したものになっている。原研哉は「60年前はこうでしたということではなく、自分たちが今踏んでいる道を懐中電灯で照らしながら、“ここにも細いながら道がある。その道を歩いているんだ”と、世の中の人にわかってもらうことも必要」だと話す。
同社が社是として大切にしてきたのが、「VISUALIZE=本質を見極め、可視化する技法」。その視点からデザインを捉え直す展覧会『VISUALIZE 60 Vol.1』が、現在、東京本社で開催中だ。
今回は、創業60年を機に60のプロジェクトをピックアップ。順を追って歴史を振り返る展示とは、一線を画したものになっている。原研哉は「60年前はこうでしたということではなく、自分たちが今踏んでいる道を懐中電灯で照らしながら、“ここにも細いながら道がある。その道を歩いているんだ”と、世の中の人にわかってもらうことも必要」だと話す。
60年を経て、同社の手掛ける領域は格段に広がっている。原は草創期について「僕らから見ればジュラ紀。横尾忠則や田中一光といった多くの偉大なる諸先輩たちは、一人ひとりに恐竜の名前が付いているようなものです(笑)。僕はその恐竜時代を経て、人類がネズミと共にちょろちょろと新しいカルチャーを作り始めた時代のデザイナー」と、ユーモアたっぷりに表現。やがて自らが会社を担う立場となり、「建築領域やプロデュース領域などを含め、従来のデザイン界、広告界とは全く違うことをやるとハッキリ意識して仕事をしている」と断言する。
言葉通り、展覧会の前期と位置付ける“Vol.1”では、VIやプロダクト、映像、Webデザイン、アプリ開発など広領域にわたる30のプロジェクトを展示。原による〈無印良品〉のユニークな企業広告、色部義昭がロゴを手掛けた〈Osaka Metro〉、三澤遥が上野動物園の知らざれる魅力をビジュアル化した《UENO PLANET》などを通し、日本デザインセンターの今をあぶり出していく。
言葉通り、展覧会の前期と位置付ける“Vol.1”では、VIやプロダクト、映像、Webデザイン、アプリ開発など広領域にわたる30のプロジェクトを展示。原による〈無印良品〉のユニークな企業広告、色部義昭がロゴを手掛けた〈Osaka Metro〉、三澤遥が上野動物園の知らざれる魅力をビジュアル化した《UENO PLANET》などを通し、日本デザインセンターの今をあぶり出していく。
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