装丁は細部が楽しい! 鈴木成一、初の春樹本。
『カーサ ブルータス』2020年7・8月合併号より
| Design, Culture | a wall newspaper | photo_Yasutomo Ebisu text_Yuka Uchida
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『村上T』 村上春樹がつい集めてしまったという膨大なTシャツコレクションから108枚を紹介。それぞれの思い出の中にレコード、ウイスキー、マラソン……とハルキ・ワールドが繰り広げられる。1,800円(マガジンハウス)。

すずきせいいち 1962年北海道生まれ。装丁家。筑波大学在学中に鴻上尚史の戯曲集を手がけ、エディトリアルデザインの道へ。1992年鈴木成一デザイン室設立。これまでに装丁した本は1万冊以上。

ピシッとエッジが立った角背の上製本。文中で村上春樹は、よく着るのは文字のみのTシャツだといい、その理由を “佇まいがきっぱりしているから” と話す。この本にも通ずる雰囲気がある。

題字の試行錯誤。形が仕上がった後は線の太さを検証。字間でも印象が変わる。

ノンブルのようだが、これはTシャツのナンバリング。掲載したすべてをカウント。

採用されなかったゴシック組の本文。