DESIGN
京都で、アートの“副産物”を買ってみませんか?
| Design, Art | casabrutus.com | text_Ai Sakamoto editor_Keiko Kusano
今年5月、京都で人気の宿泊型アートスペースが閉業。場所を移転し、新しい事業をスタートさせた。アートをもっと身近に感じてもらうための試みとは?
「展覧会の中に宿泊する」をコンセプトに、多くの人々から愛された宿泊型アートスペース〈KYOTO ART HOSTEL kumagusuku(クマグスク)〉が、5月に閉業。「世界的に起こったパンデミックと京都の観光業への疑問を機に、宿泊業としての営業を終えることを決断しました」と美術家でもある代表の矢津吉隆は話す。
そんなkumagusukuが新たな活動の場として、二条城近くに作ったのが〈kumagusuku SAS (サス)〉。「SAS」は「Studio And Shop」の意味で、「ものをつくる」「ものを買う」ことを通して、よりアートと積極的に関わりを持ってもらうことを目指している。
活動の中心となるのは矢津と、東山五条に月末の2日間のみ現れる本屋〈只本屋〉の代表で美術家の山田毅が2017年に立ち上げた〈副産物産店〉というプロジェクト。京都で活躍するアーティストのアトリエから出る廃材を“副産物”と位置づけ、加工・販売することで、資材循環のための仕組み、引いてはモノの価値や可能性を考えるという。
新スペースの開業に合わせてクラウドファンディングをスタートさせたほか、6月13日〜14日にはプレオープンイベントとして、〈副産物産店〉の展示販売会を開催。新たな価値を身につけた“副産物”を探しに出かけよう。
〈kumagusuku SAS〉
京都府京都市上京区椹木町通日暮東入中書町685-2。TEL 075 432 8168。6月13日〜14日にはプレオープンイベントとして、〈副産物産店〉の展示販売会を実施する。現在のところイベントのみでオープン、最新情報はSNSなどでご確認を。
