CULTURE
【本と名言365】石岡瑛子|「世界をリードするすぐれた表現者は、…」
| Culture | photo_Miyu Yasuda text_Mariko Uramoto illustration_Yoshifumi Takeda design_Norihiko Shimada(paper)
これまでになかった手法で、新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。圧倒的な熱量と強靭なクリエイティビティで、多岐にわたる分野で才能を発揮した石岡瑛子。今までにない視覚表現を追求し続けたデザイナーの心を支配していた言葉とは?
世界をリードするすぐれた表現者は、異口同音に私に向かって語りかける。表現者にとって最も大切なことはDiscipline(訓練・鍛錬)だと。私も二〇〇パーセント、同感である。
〈資生堂〉宣伝部で初となる女性デザイナーとして活躍。退社後はニューヨークに拠点を移し、特定の組織に属さず、人種や国境を超えてプロジェクトごとにチームを作り、活動した石岡瑛子。
彼女の活動領域は実に幅広い。ポール・シュレイダーとタッグを組んだ映画『MISHIMA』では美術監督を、フランシス・フォードコッポラ監督の映画『ドラキュラ』では衣装デザイン、ビョークのミュージックビデオでは映像監督、ソルトレイク冬季オリンピックや北京オリンピックではコスチュームデザインを手がけた。グラフィックデザインにとどまらず、雑誌や書籍のアートディレクション、映像、舞台美術まで多岐にわたる分野を横断したのだ。
稀代のデザイナーは常に斬新なクリエイティビティを求められる。さらに多人種のクリエイターとチームを組む石岡は言語や文化の違いを越えて話し合いを重ね、一つのゴールに向かって突き進む必要があった。そこで最も大切なことは、個人としてのアイデンティティの提示すること。そのためには「瞬発力と集中力と持続力を身につけて、知性と品性と感性を磨く。磨いて磨いて、磨き続ける」必要があると感じていたのだ。
石岡瑛子は生涯に渡って繰り返し放っていた3つの言葉がある。「TIMELESS(流行に同調せず)」、「ORIGINALITY(私だけができることを)」、「 REVOLUTIONARY(革新的なマインドで)」。サバイブするために訓練・鍛錬を重ね、研いだ“私”という武器は、時代を切り拓く強靭なパワーとなったのだ。
〈資生堂〉宣伝部で初となる女性デザイナーとして活躍。退社後はニューヨークに拠点を移し、特定の組織に属さず、人種や国境を超えてプロジェクトごとにチームを作り、活動した石岡瑛子。
彼女の活動領域は実に幅広い。ポール・シュレイダーとタッグを組んだ映画『MISHIMA』では美術監督を、フランシス・フォードコッポラ監督の映画『ドラキュラ』では衣装デザイン、ビョークのミュージックビデオでは映像監督、ソルトレイク冬季オリンピックや北京オリンピックではコスチュームデザインを手がけた。グラフィックデザインにとどまらず、雑誌や書籍のアートディレクション、映像、舞台美術まで多岐にわたる分野を横断したのだ。
稀代のデザイナーは常に斬新なクリエイティビティを求められる。さらに多人種のクリエイターとチームを組む石岡は言語や文化の違いを越えて話し合いを重ね、一つのゴールに向かって突き進む必要があった。そこで最も大切なことは、個人としてのアイデンティティの提示すること。そのためには「瞬発力と集中力と持続力を身につけて、知性と品性と感性を磨く。磨いて磨いて、磨き続ける」必要があると感じていたのだ。
石岡瑛子は生涯に渡って繰り返し放っていた3つの言葉がある。「TIMELESS(流行に同調せず)」、「ORIGINALITY(私だけができることを)」、「 REVOLUTIONARY(革新的なマインドで)」。サバイブするために訓練・鍛錬を重ね、研いだ“私”という武器は、時代を切り拓く強靭なパワーとなったのだ。
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