CULTURE
AKIRA、攻殻機動隊…。あのアニメの建築要素とは？
『カーサ ブルータス』2023年8月号より
August 9, 2023 | Culture, Architecture, Design | a wall newspaper | text_Akio Mitomi
アニメーション映画の背景美術にスポットを当てた、ユニークな展覧会が金沢で開催。その見どころとは？
『鉄コン筋クリート』 2006年公開。監督：マイケル・アリアス／美術監督：木村真二。小林プロダクション出身で大友克洋監督作『スチームボーイ』の美術監督も務めた木村が、昭和の街に無国籍な要素を混ぜた「宝町」に、カメラが自在に動ける奥行きを与えた。
Blu-ray 5,280円（アニプレックス）。(c) 2006 松本大洋／小学館、アニプレックス、アスミック・エース、Beyond C、電通、TOKYO MX
『AKIRA』 1988年公開。監督：大友克洋／美術監督：水谷利春。小林プロダクション美術部で『ルパン三世 カリオストロの城』などを担当した水谷が、丹下健三「東京計画1960」との類縁性も指摘される2019年「ネオ東京」のディストピアを再現。
4K＋Blu-ray 6,380円（NBCユニバーサル・エンターテイメント）。(c) 1988 マッシュルーム／アキラ製作委員会
建築や都市にまつわる展示を行ってきた石川・金沢の〈谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館〉で、アニメーション映画の背景美術に着目した展覧会が開催中だ。「ストーリーやキャラクターには一切触れず、アニメーションの世界を表現するのは背景美術であることにこだわって、展示作品を選びました」と、同館専門員の高木愛子さん。それにより、魅力的なストーリーやキャラクターが動く世界を、背景美術が支えていることが浮き彫りになる展示構成だ。
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