CULTURE
まるでアート!? サポーズデザインオフィスの20年を綴った一大巨編。
『カーサ ブルータス』2021年12月号より
December 2, 2021 | Culture, Architecture, Design | a wall newspaper | photo_Junichi Kusaka text_Housekeeper
〈サポーズデザインオフィス〉の20年を記した本が発売。アート作品と見紛うような仕掛けにあふれた一冊です。
繊細な陰影のついた円柱の造形は、一見アート作品のようだが、これは本。谷尻誠・吉田愛が率いる〈サポーズデザインオフィス〉の20年の活動を綴った一冊だ。その装丁は規格外。900ページを超える辞書並みの大ボリュームで、360度くるりと開き、ダイナミックに変形する。
「装丁はアーティストでもあるネルホルの田中義久さんに依頼しました。本をアートとして、建築として捉えたらどうなるのかを田中さんに投げかけた形です」と谷尻。
そして出来上がったのがこの一冊。本の側面には「SUPPOSE」の文字が。あえてページの重なりに精妙なズレを出し、側面の文字のかすかな揺らぎで、タイトルでもある「ノイズ」を表現。この立体的なアプローチは、常にフラットな視点で前例のない建築を生み出してきた〈サポーズデザインオフィス〉の姿勢と重なる。さらに本を手に取ってみると、分厚いのに、意外なほど軽い。内と外、明と暗という相反する要素を同居させる〈サポーズデザインオフィス〉の哲学が貫かれている。彼らの活動に対する信念を豊かに放つ一冊だ。
「装丁はアーティストでもあるネルホルの田中義久さんに依頼しました。本をアートとして、建築として捉えたらどうなるのかを田中さんに投げかけた形です」と谷尻。
そして出来上がったのがこの一冊。本の側面には「SUPPOSE」の文字が。あえてページの重なりに精妙なズレを出し、側面の文字のかすかな揺らぎで、タイトルでもある「ノイズ」を表現。この立体的なアプローチは、常にフラットな視点で前例のない建築を生み出してきた〈サポーズデザインオフィス〉の姿勢と重なる。さらに本を手に取ってみると、分厚いのに、意外なほど軽い。内と外、明と暗という相反する要素を同居させる〈サポーズデザインオフィス〉の哲学が貫かれている。彼らの活動に対する信念を豊かに放つ一冊だ。
『美しいノイズ』
建築設計事務所〈サポーズデザインオフィス〉の設立から20年にわたる活動をプロジェクトとともに時間軸に沿って綴った一冊。装丁はネルホルの田中義久が手がける。全928ページ。主婦の友社/4,180円。