CULTURE
EGO-WRAPPIN’の名曲たちがいつまでも輝き続ける理由。
| Culture | a wall newspaper | photo_Tomoyo Yamazaki text_Katsumi Watanabe
祝結成20周年! 2人の創造性を支えたものから、音楽への探究心と楽しむ気持ちが見えてきました。
Q まずは、ポータブルのレコードプレイヤーからお願いします。
森 昔から持ち歩けるようなサイズのものが好きで、これは旅行用のトランクケースのような開閉式のデザインが気に入っています。近所の飲み屋さんへ、右手にプレイヤー、左手に7インチレコードのケースを持ち、流しのような感覚で、ゲリラDJをしています。
Q 選ぶ基準はありますか?
森 レアなヴィンテージのプレイヤーではなく、手に入りやすいもの。今日持ってきた〈CROSLEY〉のものも1万円程度。通常のプレイヤーの回転数は、7インチ再生時の45回転、LP用の33回転の2種類だけど、これにはSP盤用の78回転もついています。
Q レコードは7インチが多い?
森 ジャマイカのスカやロックステディ、アメリカンの50年代のロックンロールは、やっぱり7インチで聴きたい。でも、マニアの多い市場なので、いいものは高い。バンドが軌道に乗り、生活が安定しだしたころに集めだしましたね。
Q そして小型の鍵盤楽器は?
中納 レコーディングやライブで使用しています。《YAMAHA DX100》(写真奥)、《CASIO SK-1》(2番目)、《ROLAND JU-06》(手前)、それから《ROLAND JP-08》(写真中央)。カシオは、Degurutieniの出口さんが使っているのを聴いて4年ほど前に。ヤマハはエマーソン北村さんが演奏していて、ベースの音色に魅かれて買いました。顔(見た目)がかわいくて惚れちゃうかな。最後は性格(音色や使い勝手)が一番大事なんですけどね。ローランドの2台は最近買ったので、もう少し真剣に付き合わなければなりません。
Q ルックスは重要ですね。
中納 超ストイックに音色を追求するタイプではないので、まずは手軽なものがいいんですよね。
Q “手軽”というのは、いつでも音楽が側にあるということ?
森 いいように言えば。(笑)
Q アニバーサリー盤にはカバー集も収録されていて、イアン・デュリーやボウイなどの名曲から、平岡精二「謎の女B」まで、いい意味で雑多な選曲は、いつでも音楽を楽しんでいる感じがします。
森 美術家の大竹伸朗さんから教えてもらった曲ですね。昭和の歌謡曲は、とにかく個性が強いから歌いづらいと思ったら……。
中納 歌詞にAもBもCまで出てきて、面白い。確かに飲んでるときまで音楽の話をしてますね。
中納 歌詞にAもBもCまで出てきて、面白い。確かに飲んでるときまで音楽の話をしてますね。

エゴ・ラッピン
1996年、中納良恵(Vo)と森雅樹(G)が大阪で結成。4月20日に発表される3枚組アニバーサリーベスト『ROUTE 20 HIT THE ROAD』には、「くちばしにチェリー」や「色彩のブルース」といった代表曲、洋邦の楽曲をカバーの新録も収録。また5月から発売記念のツアーもスタート。公式サイト
