ボルタンスキーの迷宮へ。|青野尚子の今週末見るべきアート
| Art, Design | casabrutus.com | photo_Manami Takahashi text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
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《合間に》(2010年)。7歳から65歳までのボルタンスキー自身の顔が投影されるカーテン。観客はこのカーテンを開いて、さらに奥に進む。

















《出発》(2015年)。展覧会のスタートはここから。「DEPART」(出発)のサインが目印だ。

左側のデジタルカウンターの作品《最後の時》(2013年)は、ボルタンスキーが生まれてから現在までの秒数を示している。右側の《自画像》(2008年)は7歳から60歳までの作家自身の顔をモンタージュしたもの。

小さな青色の電球でコートを囲んだ《コート》(左、2000年)と、半透明の布に女性の顔が浮かび上がる《ヴェロニカ》(右、1996年)。後者はイエス・キリストが十字架をかついでゴルゴタの丘に上る途中、ヴェロニカという女性がイエスの顔をぬぐうと布にその顔が写った、という伝説からとられたもの。十字架のように見える《コート》と組み合わされて、宗教を再解釈する。
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