ART
最新作まで60点『アンドレアス・グルスキー展』|LONDON
『カーサ ブルータス』2018年3月号より
| Art, Travel | a wall newspaper | photo_©Andreas Gursky/DACS, 2017 Courtesy: Sprüth Magers text_Megumi Yamashita
テムズ川南岸にある 〈サウスバンク・センター〉。1951年に開催された英国博覧会を機に開発されたコンクリート建築の文化施設が集まる一帯だ。
その中の一つ、68年にオープンした〈ヘイワード・ギャラリー〉はアーキグラムのメンバーも設計に参加した、時代を代表するブルータリスト建築としても知られている。老朽化に伴い2年間閉鎖されていたが、このたび、改修工事が終了。開館50年を記念して再オープンになった。
館内ではドイツの写真家、アンドレアス・グルスキーの展覧会が開催中だ。東京証券取引所や北朝鮮の群像、物がぎっしり並ぶスーパーマーケットや倉庫、衛星撮影したランドスケープなど、1980年代のものから最新作まで60点余りが並ぶ。一見抽象的だが、よく見ると隅々までピントが合った超具象的な作品群。自然の造形と人工物の対比をテーマにした作品も多い。ピラミッド形の天窓から自然光が注ぐギャラリー空間と作品の絡み具合も絶妙だ。
ヘイワード・ギャラリー
Southbank Centre, Belvedere Road London SE1 8XX TEL (44)20 3879 9555 〜4月22日。11時〜18時(木〜20時)。火曜休。入場料16ポンド
