ART
ヴェネチアがアート一色に! 見るべきはこの展示です。
June 18, 2017 | Art, Travel | a wall newspaper | photo_Laura Fantacuzzi text_Kaoru Tashiro editor_Yuka Uchida
今年はアートの当たり年。トップバッターであるヴェネチアビエンナーレ国際美術展と、その周辺エリアで同時開催されている注目の企画展をいち早くリポートします。
今年はヨーロッパにおける現代美術展のスペシャルイヤー。隔年開催の『ヴェネチアビエンナーレ国際美術展』、5年に一度のカッセル『ドクメンタ』、そして10年に一度だけの『ミュンスター彫刻プロジェクト』が一斉に開催されるからだ。そのトップバッターを切るのが『第57回ヴェネチアビエンナーレ国際美術展』。今回は総合ディレクターに、2000年よりパリ、ポンピドゥーセンターのチーフキュレーターを務めるクリスティーヌ・マセルを迎えた。彼女が打ち出したテーマは「Viva Arte Viva」。アート万歳! と大きく掲げ、現代アートに欠けていた親しみやすさや、ヒューマニズムを軸にした。原点回帰的な「作ることへのセレブレーション」とも言えるだろう。
「紛争と衝撃的な事件があふれる現代で、アートは人間らしさを形作る最も貴重な部分の証人なのです」とマセル氏は語る。
「紛争と衝撃的な事件があふれる現代で、アートは人間らしさを形作る最も貴重な部分の証人なのです」とマセル氏は語る。
実際、展示は手による仕事、例えば糸、布で生み出される作品も多かった。金獅子賞を受賞した作家フランツ・エアハルド・ヴァルターは、50年代から折り畳める布の彫刻+パフォーマンスを行ってきた77歳のベテラン。彼のように地道で優れた作品を生む作家を発見する楽しみがある。
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