ART
「ムーミン」小説、出版80周年。7月から六本木で、ムーミンと作者トーベ・ヤンソンの芸術的魅力に迫る。
| Art, Culture, Design | casabrutus.com | text_Akiko Miyaura
最初の「ムーミン」小説の出版80周年を記念して、2025年7月16日より六本木ヒルズ内〈森アーツセンターギャラリー〉で『トーベとムーミン展〜とっておきのものを探しに〜』を開催。作者トーベ・ヤンソンの芸術におけるキャリアに焦点を当てながら、その才能を探るとともに、彼女の人生が色濃く反映された「ムーミン」シリーズの魅力に迫る展覧会となりそうだ。
日本でも多くの人が、幼いころから親しんできた「ムーミン」。その最初の小説『小さなトロールと大きな洪水』の出版80 周年を記念して、『トーベとムーミン展』が開催される。
作者であるトーベ・ヤンソンは小説や絵本だけでなく、挿絵や油彩画、公共施設の壁画といった幅広い作品を残している。しかし、ムーミンの商業的成功ゆえに、彼女の芸術上のキャリアや才能自体に光が当たることは多くなかった。今回の展覧会では、これまであまり知られてこなかったトーベの初期の油彩画や第二次世界大戦前後の風刺画、「ムーミン」小説・コミックスの原画やスケッチ、愛用品など約300点を展示。多角的な作品を通じて、トーベの創作の世界を知ることができる。
作者であるトーベ・ヤンソンは小説や絵本だけでなく、挿絵や油彩画、公共施設の壁画といった幅広い作品を残している。しかし、ムーミンの商業的成功ゆえに、彼女の芸術上のキャリアや才能自体に光が当たることは多くなかった。今回の展覧会では、これまであまり知られてこなかったトーベの初期の油彩画や第二次世界大戦前後の風刺画、「ムーミン」小説・コミックスの原画やスケッチ、愛用品など約300点を展示。多角的な作品を通じて、トーベの創作の世界を知ることができる。
トーベのキャリアは、1923年~1953年まで刊行されていた、フィンランドの政治風刺雑誌『ガルム』の画家としての活動で始まった。15才で初めて誌面に掲載され、以来、20年以上にわたって同誌の代表画家として活躍した。その作品からは、風刺の才能だけでなくトーベの反戦への思いが感じられる。
1943年頃になると、『ガルム』の画に“ムーミンらしき”キャラクターが登場し、トーベの分身のような存在として頻繁に描かれるようになった。今回展示される同誌の表紙にも、ムーミンの原形とも言える姿が見て取れる。
1943年頃になると、『ガルム』の画に“ムーミンらしき”キャラクターが登場し、トーベの分身のような存在として頻繁に描かれるようになった。今回展示される同誌の表紙にも、ムーミンの原形とも言える姿が見て取れる。
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