ART
石田ゆり子がモネの睡蓮を巡る、パリのマルモッタン・モネ美術館とジヴェルニーの庭園の旅。
『カーサ ブルータス』2024年11月号より
November 16, 2024 | Art, Travel | photo_Yuji Ono text_Mari Matsubara
国立西洋美術館で開催中の展覧会「モネ 睡蓮のとき」のアンバサダーを務める石田ゆり子さんが今年6月、展覧会に数多くのモネ作品を貸し出したパリのマルモッタン・モネ美術館と、モネの終の住処であるジヴェルニーの家と庭園を訪ねました。『カーサ ブルータス』2024年11月号では未掲載の写真も追加して、その様子を紹介します。
●〈睡蓮〉の連作に浸る、マルモッタン・モネ美術館へ。
クロード・モネ[1840-1926]は晩年、睡蓮を中心とする水の景色をテーマに約300点を描いたが、そのうち約50点を〈マルモッタン・モネ美術館〉が所蔵している。地下中央の楕円形のスペースには、石田さんお目当ての睡蓮、それも2mに及ぶ大型作品がずらりと並んでいた。
「19歳の時、パリの〈オランジュリー美術館〉で初めてモネの睡蓮を見て感動しました。それ以来、国内外でモネの絵を見てきましたが、ここに来るのは初めて。家族的な温かみも感じるモネの作品には、元個人邸だったこの美術館の雰囲気がぴったりで、ため息が出るほどじっくり堪能しました」(石田さん)
「19歳の時、パリの〈オランジュリー美術館〉で初めてモネの睡蓮を見て感動しました。それ以来、国内外でモネの絵を見てきましたが、ここに来るのは初めて。家族的な温かみも感じるモネの作品には、元個人邸だったこの美術館の雰囲気がぴったりで、ため息が出るほどじっくり堪能しました」(石田さん)
モネが60歳近くから亡くなる寸前まで追い求めたモチーフが睡蓮だった。43歳で移り住んだノルマンディー地方ジヴェルニーの家の庭に睡蓮の浮かぶ池を造り、早朝から日没まで変わりゆく一瞬の光に照らされた水面と周囲の景色を絵筆で捉え続けた。その飽くなき執着が、無数のバリエーションを生んだのだ。
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