ART
あの艶やかな「春画」を再び! 幻の北斎や歌麿の春画を、京都〈細見美術館〉で堪能しよう。
August 15, 2024 | Art | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
大きな注目を集めた、あの「春画」展から8年。京都の〈細見美術館〉に再び春画が帰ってきます。日本の美術館では初公開となる葛飾北斎の幻の名品や、喜多川歌麿の1メートルもある大作、一点物となる「肉筆春画」など約70件の作品が揃います。
長い間、日本ではまとまって展示される機会が少なかった春画。江戸時代には「笑い絵」とも呼ばれ、大名から庶民まで男女を問わず愛好された。縁起物として嫁入り道具ともなり、母から娘や嫁に受け継がれることもあった。18世紀後半に人気を博した月岡雪鼎(つきおかせってい)の春画は「火伏せ(火除け、火災を防ぐこと)のお守りになる」とされたこともある。
こうして江戸の人々が楽しんでいた春画がタブーとされるようになったのは明治時代のこと。西洋の倫理観に影響されて隠すべきもの、恥ずべきものと見なされるようになってしまった。
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