ART
〈VAGUE KOBE〉で写真家・野田祐一郎の展覧会『from to』が開催中。
August 17, 2024 | Art, Travel | casabrutus.com | text_Housekeeper
デザイナー柳原照弘がアトリエを構える神戸〈VAGUE KOBE〉。カフェやブックストアも備えるユニークな空間のギャラリースペースで写真家・野田祐一郎の展覧会『from to』が開催中。
瀟洒な街・神戸の旧外国人居留地の海まですぐそばという好立地に、気鋭のデザイナー・柳原照弘が昨年新たな拠点〈VAGUE KOBE〉をオープンした。ここはフランス・アルルにある〈VAGUE ARLES〉に次ぐ2つめの拠点で、旧居留地らしい築85年の歴史的建築を左官による土壁を駆使して豊かに改装したスペースだ。またここは柳原をはじめ事務所のスタッフが働くオフィスでもあるが、カフェやショップ、ギャラリーも備えた一般にも開かれたユニークな場所でもある。
その天井高く自然光が優しく降り注ぐ気持ちの良いギャラリーは、2つの拠点・「神戸」と「アルル」を繋ぐ空間でもある。今回展示を行なった写真家・野田祐一郎がアルルでの写真を使おうという考えがすぐに浮かんだと語るとおり、作家自身が南仏アルルの街を訪れ、幾度となく歩く中で出会った景色を、写真を通して繋ぎ合わせている。現地の自然素材を活かして作られた〈VAGUE KOBE〉の土壁との一体感もあり、「空間と写真が互いに作用し合い、部屋の窓から外風が吹き込むように、カメラという箱を通した写真からアルルの風が吹き込んでくるような新しい世界が立ち上がってくる」のである。
写真はギャラリーだけでなくカフェスペースにも飾られているので、ゆったりと冷たい飲み物を飲みながら神戸でアートの鑑賞を。
その天井高く自然光が優しく降り注ぐ気持ちの良いギャラリーは、2つの拠点・「神戸」と「アルル」を繋ぐ空間でもある。今回展示を行なった写真家・野田祐一郎がアルルでの写真を使おうという考えがすぐに浮かんだと語るとおり、作家自身が南仏アルルの街を訪れ、幾度となく歩く中で出会った景色を、写真を通して繋ぎ合わせている。現地の自然素材を活かして作られた〈VAGUE KOBE〉の土壁との一体感もあり、「空間と写真が互いに作用し合い、部屋の窓から外風が吹き込むように、カメラという箱を通した写真からアルルの風が吹き込んでくるような新しい世界が立ち上がってくる」のである。
写真はギャラリーだけでなくカフェスペースにも飾られているので、ゆったりと冷たい飲み物を飲みながら神戸でアートの鑑賞を。
『Yuichiro Noda ー from to』
〈VAGUE KOBE〉 兵庫県神戸市中央区 海岸通9-2 チャータードビル4F。 問い合わせはメールにて。vague-kobe@tystudio.fr。〜2024年9月30日。12時〜18時。火・水・木曜休(一部日程を除く)。
野田祐一郎
のだ・ゆういちろう 2011年より写真家として活動をスタート。2016年から2022年までロンドンでの活動を経て、現在は東京を拠点に活動。2024年、写真集『Sequences』(Self Titled社)を出版予定。