ART
没後50年のピカソ作品をポール・スミスがキュレーション。パリの〈ピカソ美術館〉で3月スタート。
| Art, Design, Travel | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
2023年はパブロ・ピカソが世を去ってからちょうど50年になる節目の年。それを記念してパリの〈ピカソ美術館〉で彼の生涯を振り返る回顧展が開かれる。その特別な展覧会のゲスト・キュレーターとして招かれたのがファッション・デザイナーのポール・スミス。遊び心あふれるキュレーションが楽しみだ。
ピカソとポール・スミスの間にはいろいろな共通点がある。オブジェやファッション、舞台への偏愛と興味、遊び心と見る人を微笑ませるユーモア、そしてなんと言ってもそのオリジナリティだ。アートとファッション、ジャンルは違うけれど、2人とも他の誰もが思いつかないようなアイデアを次々と形にしてきた。
今回のポール・スミスがキュレーションするピカソの展覧会では、2021年に館長に就任したセシル・ドブレーとともに、同館が所蔵する5000点以上ものコレクションから名品をセレクト。ピカソが長い生涯で編み出してきた多彩な表現を、これまでとは違った視点で見ることができる。早熟で知られるピカソは13歳で身近な人やものをモチーフにした風刺雑誌を作っていた。後に彼はとりすましたファッション写真に数本の線を引いただけでグロテスクなイメージに変えてしまうといった、茶目っ気のある“作品”もつくっている。
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