ART
京都・智積院から、金色に輝く長谷川等伯の障壁画が東京へやってきた。
| Art | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
豊臣秀吉らに重用された桃山時代の絵師、長谷川等伯。京都・東山の〈智積院〉に伝わる等伯の国宝が東京に来ています。子に注ぐ父の情愛が感じられる名品です。
〈京都国立博物館〉からもほど近い東山の地に建つ〈智積院〉。承和2年(835年)に高野山で入定した弘法大師空海を宗祖とする真言宗智山派の総本山だ。
この〈智積院〉に伝わる長谷川等伯の《楓図》とその子、久蔵による《桜図》はいずれも国宝に指定されている。現在の〈智積院〉が建つ場所には豊臣秀吉が幼くして亡くなった息子、鶴松(棄丸)の菩提を弔うために建立した〈祥雲禅寺〉という寺があった。《楓図》などの金碧障壁画群はもともとこの〈祥雲禅寺〉にあったものだ。〈祥雲禅寺〉と障壁画は鶴松の三回忌となる文禄2年(1593年)までには完成したと推定されている。
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