ART
『北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI』で、工芸がたどった旅を味わう。
October 1, 2022 | Art, Design, Travel | casabrutus.com | photo_Masahiro Katano text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
富山・石川・福井の由緒ある寺社仏閣を舞台に、北陸の工芸とアートを結ぶ展覧イベント『北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI』が開かれています。緑濃い庭園や陰影が美しい書院で、手仕事の粋が迎えます。
『北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI』は北陸3県で開催されている芸術祭。北陸が誇る工芸と現代美術との新たな関係性を探るものだ。アートと工芸は異なるジャンルのものだと思われているけれど、「つくる」という意味では共通のものを持っている。工芸寄りのアプローチをとるアーティストや、現代アートの文脈で語られる工芸も増えてきた。
今回で3回目になる「GO FOR KOGEI」のテーマは「つくる−土地、くらし、祈りが織りなすもの」。アート・工芸の枠組みにかかわらず、真摯に素材と取り組み、手を動かしている作家たちの作品が並ぶ。会場は3つの県のそれぞれ歴史ある寺社仏閣だ。ここでは会場ごとに作品を紹介する。
今回で3回目になる「GO FOR KOGEI」のテーマは「つくる−土地、くらし、祈りが織りなすもの」。アート・工芸の枠組みにかかわらず、真摯に素材と取り組み、手を動かしている作家たちの作品が並ぶ。会場は3つの県のそれぞれ歴史ある寺社仏閣だ。ここでは会場ごとに作品を紹介する。
●富山県高岡市〈勝興寺〉
富山県の〈勝興寺〉は文明3年(1471年)に創建された浄土真宗本願寺派の寺院。3万平方メートルもある広大な境内の建造物のうち、重要文化財である書院などに「GO FOR KOGEI」の作品が展示されている。
畳の上、赤い布に包まれる樫尾聡美のインスタレーションは、まるで胎内に入ったかのようなイメージだ。作者はこの作品を「人体の外にあって自分を揺らし続けるもの」だという。
「デジタルの時代になって、自分ってどこにあるんだろう? という気持ちになったときに、ここにあるよ、ということを教えてくれる」(樫尾)。
「デジタルの時代になって、自分ってどこにあるんだろう? という気持ちになったときに、ここにあるよ、ということを教えてくれる」(樫尾)。
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