ART
ミューズが芸術家に与える影響とは? 女性たちとの交遊録をもとに再考するマン・レイ展。
| Art | casabrutus.com | text_Mio Koumura
キキ・ド・モンパルナスやリー・ミラー以外にも。作品に影響を与えた女性たちから紐解き、再考するマン・レイ作品の魅力。
いつの時代も芸術家のクリエーションに大きな影響を与えてきた”ミューズ”と呼ばれる存在。20世紀を代表する写真家マン・レイも例外ではない。恋人だったキキ・ド・モンパルナスやリー・ミラーはよく知られているが、実は彼女たち以外にも多くの女性たちが彼の芸術家人生に大きな影響を与えたのだという。《Bunkamura ザ・ミュージアム》で開催される『マン・レイと女性たち』ではそうした知られざるマン・レイと女性たちとの関係から生まれたクリエーションにスポットを当てる。
同展では彼の生涯を「ニューヨーク」「パリ」「ハリウッド」「パリふたたび」と居住した場所ごとに4つの章に分類し、全250点を上回る作品を公開。1921年にアメリカから渡仏したマン・レイは、モンパルナスに暮らし、芸術家や文学者、モード界や社交界の人々とひろく交流しながら、さまざまな出会いと恋愛を経験した。モードの世界にもシュルレアリストとして新風を吹き込み、ファッション写真だけではなく、マン・レイの「交友録」ともいえるポートレートも多数残されている。
ときに優しく甘美に、ときに強く自立的に、ときに神々しく、様々な女性と出会い、愛し合い、そして別れを通して生み出された詩的で機知に富んだマン・レイは作品世界をどのように広げていったのか。常に新しい技法を案出しながら変貌を遂げてきた彼の作品の根源に力強く影響を及ぼした女性たちを通して、その魅力を再考してみたい。
ときに優しく甘美に、ときに強く自立的に、ときに神々しく、様々な女性と出会い、愛し合い、そして別れを通して生み出された詩的で機知に富んだマン・レイは作品世界をどのように広げていったのか。常に新しい技法を案出しながら変貌を遂げてきた彼の作品の根源に力強く影響を及ぼした女性たちを通して、その魅力を再考してみたい。
『マン・レイと女性たち』
〈 Bunkamura ザ・ミュージアム〉 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F。TEL 050 5541 8600(ハローダイヤル)。 2021年7月13日〜9月6日。7月20日のみ休館。最新情報は公式サイトにてご確認を。 一般 1,700円(前売り1,500円)。
