ART
青野尚子の「今週末見るべきアート」|妖怪が跋扈する日本の奇妙な風景。
March 5, 2016 | Art, Culture, Fashion | casabrutus.com | photo_Manami Takahashi text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
日本で撮ったもののはずなのに、日本じゃないみたい。フランスの写真家、シャルル・フレジェが撮った日本の祭りの衣装は不思議な色と形とエネルギーに満ちている。銀座メゾンエルメス フォーラムでの個展のために来日した彼に聞いた。
フレジェは世界各地で独特のコスチュームに身を包んだ人々を撮影している。クラシックなユニフォームで身を固めた宮殿や城を守る衛兵たち、「WILDER MANN」(野生の人)と呼ばれる獣の装束など、奇想ともいえる扮装をした人々の写真で大きな注目を集めた。本展「YÔKAÏNOSHIMA」(妖怪の島)は日本列島58か所で取材したもの。動物や鬼、天狗、何者か判然としないお化けのような衣装をとらえた写真が並ぶ。あわせて「WILDER MANN」からの作品も展示されている。
「『WILDER MANN』を撮っていて、なまはげなど日本にも似たものがあると知ったのが『妖怪の島』を撮り始めるきっかけだった」とフレジェは言う。
「YÔKAÏNOSHIMA」では祭りや儀式の場ではなく、別の背景を設定して撮影している。雪景色や海、里山、建物の壁を背景にしたものなどさまざまだ。
「僕は民俗学者や人類学者ではないから、僕が関心を持ったコスチュームを僕が興味を持った背景で撮ることにした。祭りの衣装を自然の中に置くことで、僕なりの新しい解釈を示している」
「YÔKAÏNOSHIMA」では祭りや儀式の場ではなく、別の背景を設定して撮影している。雪景色や海、里山、建物の壁を背景にしたものなどさまざまだ。
「僕は民俗学者や人類学者ではないから、僕が関心を持ったコスチュームを僕が興味を持った背景で撮ることにした。祭りの衣装を自然の中に置くことで、僕なりの新しい解釈を示している」
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![青野尚子の今週末見るべきアート](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fwp2022.casabrutus.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F04%2Fnaoko_aono-2.jpg&w=3840&q=75)
青野尚子
あおのなおこ ライター。アート、建築関係を中心に活動。共著に『新・美術空間散歩』(日東書院新社)、『背徳の西洋美術史』(池上英洋と共著、エムディエヌコーポレーション)、『美術でめぐる西洋史年表』(池上英洋と共著、新星出版社)。
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