ART
円山応挙と長沢芦雪をいちから学ぶ企画展。32点におよぶ初公開作品も!
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京都の〈嵯峨嵐山文華館〉にて、『いちからわかる円山応挙と長沢芦雪』がはじまりました。初公開32点を含む43点の円山応挙と長沢芦雪の作品を展示し、二人の画風の変化や、同じ題材を描いた作品を比較することでその魅力に迫ります。
18世紀の京都は近年特に人気が高まっている伊藤若冲をはじめ、多くの絵師が活躍した。しかし凄いのは若冲だけではない。京都の〈嵯峨嵐山文華館〉では同時期に活躍した絵師・円山応挙と長沢芦雪の企画展を開催する。『いちからわかる円山応挙と長沢芦雪』と題し、師弟関係だった二人の画風や同じ題材を描いた作品を比較して展示する。
円山応挙(1733〜95)は、現在の京都府⻲岡市で生まれ、20代には《眼鏡 絵》の制作に携わり、狩野派の流れをくむ鶴澤派の絵師・石田幽汀(1721〜86)に入門。狩野派の基礎を学んだ後、滋賀県大津市にある円満院門跡の祐常門主の支援を得て、「写生」を重視した絵画に取り組み人気を得た。さらに「写生」を基本としながらも、現実には存在しない龍や見たこともない中国の風景や人物などを描くことに挑戦していく。
一方、応挙の弟子である⻑沢芦雪(1754〜99)は、淀藩士の父のもと兵庫県で生まれ、現在の京都市伏見区淀で育った。初めは「于緝」という署名で絵を描いていたが、円山応挙に弟子入りし、27歳までには「芦雪」という署名を使っていたことが分かっている。 その後、応挙とは違う独自の作風を追求し、本物よりも大きなサイズで⻁を描いた《⻁図襖》(和歌山・無量寺)や3cm四方の極小サイズの紙にたくさんの羅漢を描いた《五百羅漢図》などユニークな作品を数多く残した。
本展覧会では応挙と芦雪が同じ題材を描いた作品を並べた展示や、それぞれの作品群から二人の画風を比較。共通点や違いを見つけ、後の変化の過程や作品の魅力に迫る。また年表やそれぞれの人物概要パネルなども掲示して、人となりも想像できるようになっている。
円山応挙(1733〜95)は、現在の京都府⻲岡市で生まれ、20代には《眼鏡 絵》の制作に携わり、狩野派の流れをくむ鶴澤派の絵師・石田幽汀(1721〜86)に入門。狩野派の基礎を学んだ後、滋賀県大津市にある円満院門跡の祐常門主の支援を得て、「写生」を重視した絵画に取り組み人気を得た。さらに「写生」を基本としながらも、現実には存在しない龍や見たこともない中国の風景や人物などを描くことに挑戦していく。
一方、応挙の弟子である⻑沢芦雪(1754〜99)は、淀藩士の父のもと兵庫県で生まれ、現在の京都市伏見区淀で育った。初めは「于緝」という署名で絵を描いていたが、円山応挙に弟子入りし、27歳までには「芦雪」という署名を使っていたことが分かっている。 その後、応挙とは違う独自の作風を追求し、本物よりも大きなサイズで⻁を描いた《⻁図襖》(和歌山・無量寺)や3cm四方の極小サイズの紙にたくさんの羅漢を描いた《五百羅漢図》などユニークな作品を数多く残した。
本展覧会では応挙と芦雪が同じ題材を描いた作品を並べた展示や、それぞれの作品群から二人の画風を比較。共通点や違いを見つけ、後の変化の過程や作品の魅力に迫る。また年表やそれぞれの人物概要パネルなども掲示して、人となりも想像できるようになっている。
さらに円山応挙の《仔犬図》や⻑沢芦雪《絵変わり図押絵貼屏風》など、未公開の作品32点を含む合計44点を公開。会期は前期(5月23日〜6月22日)と後期(6月24日〜7月13日)に分け、それぞれ前期のみの作品9点、後期のみの作品8点、通期作品26点を展示する。
『いちからわかる円山応挙と長沢芦雪』
〈嵯峨嵐山文華館〉
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11。前期5月23日〜6月22日、後期6月24日〜7月13日。10時〜17時(入館は〜16時30分)。火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始休。入館料900円。
