ART
イサム・ノグチと、ダンスパフォーマンスとの競演。
| Art | casabrutus.com | text_Mika Yoshida & David G. Imber
イサム・ノグチの彫刻と、ダンスパフォーマンスが対話するシリーズ『Contract and Release(収縮と開放)』展がNYの〈イサム・ノグチ美術館〉ではじまった。
イサム・ノグチの作品を一つひとつ鑑賞し、彼の世界にじっくりと没頭できる〈イサム・ノグチ美術館〉。現代のアーティストを単独で招き、ノグチの作品や理念とコラボレーションさせる試みも行っている。2016年にその第一弾として催されたのが、かのトム・サックスによる『Tea Ceremony(茶の湯)』展だ。
9月11日からはじまったのが『Contract and Release(収縮と開放)』展。ケニア出身・カナダ育ちのアーティスト、ブレンダン・フェルナンデスによるダンスとビジュアルアートのシリーズである。「収縮と開放」とは、伝説の舞踏家マーサ・グレアムの技法のこと。イサム・ノグチはグレアムと親交が厚く、ダンスの舞台美術も手がけてきた。
9月11日からはじまったのが『Contract and Release(収縮と開放)』展。ケニア出身・カナダ育ちのアーティスト、ブレンダン・フェルナンデスによるダンスとビジュアルアートのシリーズである。「収縮と開放」とは、伝説の舞踏家マーサ・グレアムの技法のこと。イサム・ノグチはグレアムと親交が厚く、ダンスの舞台美術も手がけてきた。
1944年に上演された『アパラチアの春』では、ノグチは刀の刃を思わせるロッキングチェアを制作。本展では、これにインスパイアされたチェアを作り、フェルナンデスの解釈が加わった当時の舞台セットに設置される。人体のフォルムや動きをも「彫刻」というかたちで昇華したノグチ。今回は彫刻のパーツも再現し、ダンサーによって生命が新たに吹き込まれる。75年もの時を超えるコラボに、ノグチの普遍性をあらためて感じたい。
『Contract and Release(収縮と開放)』
〈The Noguchi Museum〉
9-01 33rd Road (at Vernon Boulevard), Long Island City, NY TEL (1) 718 204 7088。〜2020年3月8日。水曜~金曜10時~17時、土・日曜11時~18時、月・火曜休。入館料10ドル。毎月第1金曜は入館無料。パフォーマンスのスケジュールは公式サイトでご確認を。
