ARCHITECTURE
猪飼尚司の「段階的リノベーションのススメ」#02|いよいよ2度目のリノベが本格始動!
August 31, 2018 | Architecture | casabrutus.com | photo_Satoshi Nagare, Hisashi Ikai text_Hisashi Ikai editor_Tami Okano illustration_ Kenji Oguro
家は「一生に一度の大きな買い物」と言われますが、段階的にリノベーションすれば何度でも家づくりの醍醐味が楽しめるのでは? 多くのデザイナーや建築家の取材を通して学んだ暮らしのノウハウが、どこまで自分に活かせるか。デザインジャーナリストの猪飼尚司が、最初の自邸の改装から7年たった今、人生2度目のリノベーションに挑戦します。
水回りと玄関ホールを一新。
最初のリノベーションから7年。友人からは「またリノベするの?」とびっくりされながらも、imaさんとの素敵な出会いを逃すわけにはいかない。互いの家を行き来しつつ、さまざまに意見を交換。僕が最初に出した要望は、「キッチンを中心に水回りを使いやすくすること」。マンションが建設された当時のままだった30年以上前のシステムキッチンは、風合いこそあるものの、使い勝手が悪かったので一新することになりました。
次のお願いは「玄関ホールを明るく見せること」。玄関が北面にあるために、お風呂とトイレをオープンにしても暗い印象は改善できずにいました。そして最後に「トイレを個室にすること」。以前のトイレには扉がなく、オープンなまま。来客にはとかく不人気だったので、ここは自分なりに譲歩してみることにしました。
imaさんは、使用する素材を最小限にとどめ、統一感を出すというコンセプトのもと、無垢材で仕上げる「ウッドプラン」とホワイトタイルで仕上げる「タイルプラン」という2つを提案してくれました。説明のなかで「水を使うための一つの部屋だと考えてみてください」という言葉が印象的に残り、予算面も考慮しながら「タイルプラン」を選択することにしたのです。
次のお願いは「玄関ホールを明るく見せること」。玄関が北面にあるために、お風呂とトイレをオープンにしても暗い印象は改善できずにいました。そして最後に「トイレを個室にすること」。以前のトイレには扉がなく、オープンなまま。来客にはとかく不人気だったので、ここは自分なりに譲歩してみることにしました。
imaさんは、使用する素材を最小限にとどめ、統一感を出すというコンセプトのもと、無垢材で仕上げる「ウッドプラン」とホワイトタイルで仕上げる「タイルプラン」という2つを提案してくれました。説明のなかで「水を使うための一つの部屋だと考えてみてください」という言葉が印象的に残り、予算面も考慮しながら「タイルプラン」を選択することにしたのです。
旅の思い出から、ディテールや風合いを伝える。
大まかなプランはすぐに設定できたものの、意外と時間がかかってしまったのが素材の選定。タイルなどは、一枚のサンプルだけでは空間に実際並べたときの印象がつかめず、自らショールームを回ってもピンと来るものがありませんでした。
そんなときに役になったのが、脳裏に印象的に残っている旅先の風景や訪れた空間です。imaさんにスマホのカメラロールで写真を見せながら、旅の思い出話とともに具体的な質感や自分が抱いた印象を伝えてみました。
特に大きな面積を占めるタイルは「白すぎず」「マットすぎず」というあいまいな表現でしか伝えられていなかったので、北欧のホテルで見た床のタイル写真を見せながら説明することで、希望どおりのものを選定することができたのです。
そんなときに役になったのが、脳裏に印象的に残っている旅先の風景や訪れた空間です。imaさんにスマホのカメラロールで写真を見せながら、旅の思い出話とともに具体的な質感や自分が抱いた印象を伝えてみました。
特に大きな面積を占めるタイルは「白すぎず」「マットすぎず」というあいまいな表現でしか伝えられていなかったので、北欧のホテルで見た床のタイル写真を見せながら説明することで、希望どおりのものを選定することができたのです。
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