
ARCHITECTURE
【最新号ちょい見せ】万博の大屋根リング内に海外パビリオンが集結! 建築で見る各国の文化と環境への対応。
『カーサ ブルータス』2025年6月号より
| Architecture, Design | photo_Masanori Kaneshita text_Yoshinao Yamada
発売中の『万博と建築』(2025年6月号)から注目ページを紹介します。今回、紹介するのは、大屋根リング内に集結した海外パビリオン。ユニークな意匠を凝らしたパビリオンの多くは、会期後の部材の再活用を謳う。各国が提示する、持続可能な社会を切り開くための知恵とは?
会場を一つに繋ぐシンボル、大屋根リング。世界的に活躍する藤本壮介の提案は、多くの海外パビリオンのあり方に影響を与えた。特に顕著なのが、木造技術への挑戦と再建築可能な仕組みのあり方だ。
数ある海外パビリオンでも、イタリア館は大屋根リングと美しい調和を見せる。設計を担当したマリオ・クチネッラのスタッフはこのように語る。
「大屋根リングとイタリア館という2つの木造建築物は兄弟のよう。木材という素材を通じて対話を重ねました。一時的なイベントに莫大なコストを要するため、再利用の可能性を探りながら課題に向かう社会的責任があったのです」
ルネサンス期に提唱された理想都市をテーマに建設されたパビリオンのファサードは、通気性、透光性のある素材を用いて、内部環境の快適性を高めた。真夏に外部の気温が40℃であっても20℃ほどに抑えることができるという。構造はイタリアと日本の木造文化を参照しながら、再建築可能な構法、無柱の大空間でありながら屋上庭園を設けるといった技術的な困難に日伊の混成チームで挑戦した。すべては大屋根リングとの対話から始まったという。
20世紀のモダニズムは、鉄、コンクリート、ガラスで新たな建築の可能性を切り開いたが、会期が半年という特殊な条件下の万博においては木材や規格化された部材が有効に働く。多くのパビリオンが会期後、部材の再活用を謳う。体験や知識を得る喜びを促しながら、持続可能な社会を切り開くための知恵を各国が提示する。
……続きは最新号『万博と建築』でお楽しみください。
数ある海外パビリオンでも、イタリア館は大屋根リングと美しい調和を見せる。設計を担当したマリオ・クチネッラのスタッフはこのように語る。
「大屋根リングとイタリア館という2つの木造建築物は兄弟のよう。木材という素材を通じて対話を重ねました。一時的なイベントに莫大なコストを要するため、再利用の可能性を探りながら課題に向かう社会的責任があったのです」
ルネサンス期に提唱された理想都市をテーマに建設されたパビリオンのファサードは、通気性、透光性のある素材を用いて、内部環境の快適性を高めた。真夏に外部の気温が40℃であっても20℃ほどに抑えることができるという。構造はイタリアと日本の木造文化を参照しながら、再建築可能な構法、無柱の大空間でありながら屋上庭園を設けるといった技術的な困難に日伊の混成チームで挑戦した。すべては大屋根リングとの対話から始まったという。
20世紀のモダニズムは、鉄、コンクリート、ガラスで新たな建築の可能性を切り開いたが、会期が半年という特殊な条件下の万博においては木材や規格化された部材が有効に働く。多くのパビリオンが会期後、部材の再活用を謳う。体験や知識を得る喜びを促しながら、持続可能な社会を切り開くための知恵を各国が提示する。
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