ARCHITECTURE
【大阪・関西万博 速報!】注目のパビリオンから、トイレ・休憩所まで。
| Architecture, Art, Culture, Design, Travel | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに2025年4月から開催される、大阪・関西万博。国内外から様々なパビリオンが集まる万博の見どころを建築を中心に一挙にご紹介します! (本記事は随時更新。施設名と併記する形で建築家名を表記)
(最終更新日:2025年4月13日)
【メイン施設】
劇場、迎賓館など会場全体のシンボルとなる施設。
劇場、迎賓館など会場全体のシンボルとなる施設。
■ 大屋根リング|藤本壮介
会場デザインプロデューサーを務める藤本壮介が設計する巨大なリングは万博のシンボル的存在だ。内径615メートル、高さは最大で20メートル、完成すると世界最大級の木造建築となる。1000年以上に及ぶ日本の木造建築の歴史を発信するこのリングは世界がつながっていることを示し、大空を見上げる窓枠となる。
来場者はこの大屋根の下を通って会場に出入りし、円形の回遊路から会場を見渡しながら移動できる。また大屋根が雨や強い日差しから来場者を守ってくれる。どちらが上などというヒエラルキーがない正円は多様性を包括する万博のコンセプトにもふさわしい。円の中心となる場所にはパビリオンはなく、森となっている。自然と共生する社会のあり方も暗示する。
来場者はこの大屋根の下を通って会場に出入りし、円形の回遊路から会場を見渡しながら移動できる。また大屋根が雨や強い日差しから来場者を守ってくれる。どちらが上などというヒエラルキーがない正円は多様性を包括する万博のコンセプトにもふさわしい。円の中心となる場所にはパビリオンはなく、森となっている。自然と共生する社会のあり方も暗示する。
設計:藤本壮介建築設計事務所+東畑建築事務所+梓設計
■ EXPO ホール|伊東豊雄
万博の開・閉会式の会場となる〈EXPO ホール〉(愛称「シャインハット」)は伊東豊雄の設計による建物。高さ20メートルの白い円錐状の構造物の上に、直径約70メートルの金色の屋根が載っている。これは、世界から情報を集める「パラボラアンテナ」や、1970年の大阪万博で作られた《太陽の塔》の上部にある「黄金の顔」からインスピレーションを得たものだ。
内部は床や客席を含めて全てが白一色で統一され、見上げると黄金に輝く天井が目に入る。中心には直径18メートルの円形ステージがあり、約1850席の客席が囲む。ホール内全体が純白の布で覆われて、「いのち輝く未来」を象徴する祝祭空間となる。
内部は床や客席を含めて全てが白一色で統一され、見上げると黄金に輝く天井が目に入る。中心には直径18メートルの円形ステージがあり、約1850席の客席が囲む。ホール内全体が純白の布で覆われて、「いのち輝く未来」を象徴する祝祭空間となる。
基本設計・監修:伊東豊雄建築設計事務所
■ EXPO ナショナルデーホール|平田晃久
〈EXPO ナショナルデーホール〉は参加する国や地域がそれぞれの文化などを紹介する「ナショナルデー」などのイベントで使われるもの。平田晃久が設計した。愛称は「光が差し込む庭」の意味を込めた「レイガーデン」。人工の海辺「つながりの海」に向かって伸びる建物には約500席のホールや海が見えるレストラン、能舞台を模した小ステージなどがある。
ファサードには斜めに伸びる長いスロープがあり、周囲の景色を眺めながら歩ける「空中デッキ」となる。このスロープは関西を斜めに貫く地形のしわや、淀川水系へと抜ける風の方向とも共鳴する。このデッキで登れる最大の高さは約18メートル。光を感じながら海を眺められる、絶好のスポットだ。
ファサードには斜めに伸びる長いスロープがあり、周囲の景色を眺めながら歩ける「空中デッキ」となる。このスロープは関西を斜めに貫く地形のしわや、淀川水系へと抜ける風の方向とも共鳴する。このデッキで登れる最大の高さは約18メートル。光を感じながら海を眺められる、絶好のスポットだ。
設計・施工・監理:鴻池・安井・平田晃久グループ
■ 迎賓館|日建設計+藤本壮介
日建設計・大阪オフィスが設計、藤本壮介がデザイン監修を手がける〈迎賓館〉は各国の国王や大統領といった賓客を迎えるための施設。自然光、自然通風、自然素材を使い、庭園や広い空、屋根を「輪の回廊」でつなぐ。
この〈迎賓館〉では川島織物セルコンが手塚愛子、川人綾の2人の現代アーティストをデザイン・制作監修に迎え、タペストリーを制作している。手塚は糸をほどくことで生まれる織物の繊細さとダイナミックさを表現する。川人は「制御とズレ」をテーマに日本の伝統的な染織や現代の神経科学を背景にした抽象的な作品を制作している。伝統と未来、自然との共生を表現する空間だ。
この〈迎賓館〉では川島織物セルコンが手塚愛子、川人綾の2人の現代アーティストをデザイン・制作監修に迎え、タペストリーを制作している。手塚は糸をほどくことで生まれる織物の繊細さとダイナミックさを表現する。川人は「制御とズレ」をテーマに日本の伝統的な染織や現代の神経科学を背景にした抽象的な作品を制作している。伝統と未来、自然との共生を表現する空間だ。
基本設計:日建設計
デザイン監修:2025年日本国際博覧会 会場デザインプロデューサー藤本壮介/株式会社藤本壮介建築設計事務所
デザイン監修:2025年日本国際博覧会 会場デザインプロデューサー藤本壮介/株式会社藤本壮介建築設計事務所
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