ARCHITECTURE
藤森照信展 自然を生かした建築と路上観察
March 11, 2017 | Architecture | a wall newspaper | text_Naoko Aono
屋根に草や木が生えた家。樹上のツリーハウスのような茶室。藤森照信の建築は懐かしいようで見たことがない。独特な形で自然を取り込む彼の建築を紹介する展覧会が開かれる。
会場には藤森が45歳のときのデビュー作〈神長官守矢史料館〉、近作の〈多治見市モザイクタイルミュージアム〉、老舗和菓子舗「たねや」のショップ〈草屋根〉や本社屋〈銅屋根〉などの資料が並ぶ。〈多治見市モザイクタイルミュージアム〉や〈銅屋根〉の一部再現や、「たねや」のお菓子とともにフジモリ建築を楽しめるコーナーも。また彼の建築を彩る自作の家具が全国からこの個展会場に集結する。実際に椅子に座って座り心地も試せる。さらに館内には新作の茶室まで。水戸芸術館を設計した磯崎新と藤森は茶室に関する共著もある仲。磯崎の空間に藤森が挑む、その結果が楽しみだ。
建築設計を始める前は建築史家として活動していた藤森照信。彼が読み直す日本建築はいつまでも新しい。
建築設計を始める前は建築史家として活動していた藤森照信。彼が読み直す日本建築はいつまでも新しい。