【東京・市ヶ谷】活版印刷の歴史を学ぶ施設と三島由紀夫の記憶が残る建造物へ。|甲斐みのりの建築半日散歩
| Architecture, Culture, Food, Travel | casabrutus.com | photo_Ryumon Kagioka text_Minori Kai
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正面玄関の社名看板と社章は、当時の写真を元に、書体デザイナーが復元。建物は、新たな街路空間に合わせて曳家工事がおこなわれた。

活字の棚(ウマ)がずらりと並び、印刷・製本するまでの一連の設備や作業を見ることができる1階の「印刷所」。

昭和初期に使われていた活版印刷用の印刷機も現役で稼働する。

活字棚から原稿に合わせて活字を拾い、指定に合わせてページに組んだもの。

4ヶ月かけて、文選・植字・印刷・製本までの本づくりの工程を体験できるワークショップ「活版印刷で本づくり」の完成サンプル。

「制作室」では、卓上活版印刷機を実際に使って、しおりへの印刷を無料で体験できる。

「制作室」での印刷体験で完成したしおり。デザインは企画展に合わせて変わる。

活字や活版印刷など、本づくりに関する企画展を開催する「展示室」。2024年06月08日(土)~10月14日(月)は『発見!雑誌づくり工場(無線とじ編)』を開催。

印刷・製本・タイポグラフィに関連する書籍や、活版印刷や特殊印刷・加工を用いた紙雑貨を販売するコーナー「購買」も。

建物を象徴する時計台の時計は、戦前に撮影した不鮮明モノクロ写真からスケッチをおこして、0~9の数字をフォント化し、理想の形に近づけた。

カフェスタンド「喫茶」にはドリンクの他にも、輪転印刷機に使う大きな印刷用紙の巻取りに見立てたバームクーヘン「巻きとりクーヘン」などユニークなメニューも。

喫茶で購入した飲み物は、地階の記録室や2階のベンチで味わえる。こちらは、製本に使う「にかわ」をイメージした「にかわソーダ」。ジンジャーエールに、はちみつやゼリーを合わせている。
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