
ARCHITECTURE
サグラダ・ファミリアの未来が見える展覧会が開催中。
July 12, 2023 | Architecture, Design | casabrutus.com | photo_Tetsuya Ito text_Naoko Aono
140年以上、工事が進められてきた〈サグラダ・ファミリア聖堂〉。この聖堂のデザインの秘密や最新の状況が『ガウディとサグラダ・ファミリア展』で展示されています。ガウディのライフワークをさまざまな角度から探ります。
もうすぐ完成か!? と気の早い人たちが待ち構えている〈サグラダ・ファミリア聖堂〉。『ガウディとサグラダ・ファミリア展』はその聖堂にフォーカスをあてた展覧会だ。ガウディ自身のスケッチや当時の記録写真、模型、45年間にわたって彫像の制作に取り組んでいる外尾悦郎の作品のほか、最新映像、現代の建築家に与えた影響まで、ガウディのクリエイションを解き明かす。特に〈サグラダ・ファミリア聖堂〉で保管されている模型は聖堂外で展示される機会はめったにない、貴重なものだ。
展覧会は若き日のガウディの記録から始まる。この第1章ではごく小さなものだが、名刺の裏に描かれたスケッチに注目したい。これは1878年のパリ万博でガウディがデザインした革手袋店のショーケースのスケッチだ。バルセロナの資産家アウゼビ・グエルがこのショーケースを見たことがきっかけになり、グエルはガウディのパトロンとなった。建築論を書き込んだノートも興味深い。
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