ARCHITECTURE
“未来を夢見た建築” ブルータリズムを巡る。
『カーサ ブルータス』2023年6月号より
May 13, 2023 | Architecture | a wall newspaper | photo_Shinjiro Yamada text_Housekeeper
1960〜70年代に日本各地で流行したブルータリズム建築。その魅力を1冊にまとめた、著者の磯達雄に聞いた。
1950年代末〜70年代にかけて、日本の建築界を席巻したブルータリズム建築。ブルータリズムとは、機能や材料などをそのまま形に表したデザインの建築を指す。日本では庁舎や学校などの様々な建物がこの様式で建てられたが、70年代頃になると次第に下火となり、その潮流はポストモダン建築へと変わっていった。
『日本のブルータリズム建築』は、建築ジャーナリストの磯達雄が日本各地のブルータリズム建築から厳選した9件をまとめた1冊。これまで年代を問わず多くの建築を見てきた磯だが、中でもブルータリズムに強く惹かれるという。
「ブルータリズムが建てられた時代は、建築が一番とんがっていて先進的なことをしていた時期。また、構造や機能が形に表れているというのは、建築家の夢や理想が色濃く反映されているということ。そこに魅力を感じます」
『日本のブルータリズム建築』は、建築ジャーナリストの磯達雄が日本各地のブルータリズム建築から厳選した9件をまとめた1冊。これまで年代を問わず多くの建築を見てきた磯だが、中でもブルータリズムに強く惹かれるという。
「ブルータリズムが建てられた時代は、建築が一番とんがっていて先進的なことをしていた時期。また、構造や機能が形に表れているというのは、建築家の夢や理想が色濃く反映されているということ。そこに魅力を感じます」
磯が選んだ9件は、ジャンルも場所も様々。そして、丹下健三や菊竹清訓といった有名建築家の作品は1つも載っていない。
「有名な賞を取ったりしていない建築にも、面白いものはたくさんある。そうした作品は知らないうちに解体されたりするので、今のうちに紹介したいと思ったんです」
その言葉通り、組織設計事務所や、行政機関にいた設計者が手がけたものなど、一般的な書籍は見落としてしまいそうなセレクトだ。ジャンルも庁舎や学生会館など、どの町にもある建物ばかり。
「身近にある建築の良さを知ってほしい。自分が生まれ育った町にある市役所や文化会館って格好よかったんじゃないかと、目を向けてほしいんです」
「有名な賞を取ったりしていない建築にも、面白いものはたくさんある。そうした作品は知らないうちに解体されたりするので、今のうちに紹介したいと思ったんです」
その言葉通り、組織設計事務所や、行政機関にいた設計者が手がけたものなど、一般的な書籍は見落としてしまいそうなセレクトだ。ジャンルも庁舎や学生会館など、どの町にもある建物ばかり。
「身近にある建築の良さを知ってほしい。自分が生まれ育った町にある市役所や文化会館って格好よかったんじゃないかと、目を向けてほしいんです」
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