ARCHITECTURE
建築家が夢見た幻の都市像をめぐる1冊。
『カーサ ブルータス』2022年11月号より
| Architecture, Culture | a wall newspaper | photo_Shu Yamamoto, Wataru Kitao text_Katsura Hiratsuka
ザハ・ハディド、丹下健三、ル・コルビュジエ……。建築家たちの未完の大作を紹介する書籍が刊行。
アンビルト、つまり実現しなかった建築・都市構想。本書では20世紀初頭以降に発表されたアンビルトが100を超えるイメージとともに登場する。見出しでは建築家の名前は隠され、読者は地名と年代とプロジェクト名とともにアンビルトと出会う。
この体験は独特で、たとえばザハ・ハディドの幻想的なドローイングも、マドリードという都市に紐づいていると捉えると、破片のような抽象描写が壁や屋根などの具体的なパーツに見えてくる。レム・コールハース率いるOMAが1990〜2000年代に発表した即物的な超高層のイメージも、バンコクやドバイといった現実の都市をリサーチし、過密化の解決策として計画されたことが実感できる。磯崎新〈空中都市〉が高層ビル街となった新宿や開発の進む渋谷を対象としていることには、予言的な意味を読み取りたくなる。
この体験は独特で、たとえばザハ・ハディドの幻想的なドローイングも、マドリードという都市に紐づいていると捉えると、破片のような抽象描写が壁や屋根などの具体的なパーツに見えてくる。レム・コールハース率いるOMAが1990〜2000年代に発表した即物的な超高層のイメージも、バンコクやドバイといった現実の都市をリサーチし、過密化の解決策として計画されたことが実感できる。磯崎新〈空中都市〉が高層ビル街となった新宿や開発の進む渋谷を対象としていることには、予言的な意味を読み取りたくなる。
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