ARCHITECTURE
フランク・ロイド・ライトの高弟・遠藤新の名建築が、一棟貸しの民泊に。
『カーサ ブルータス』2020年12月号より
November 9, 2020 | Architecture, Design, Travel | window on the world | photo_Kenya Abe text_Housekeeper
フランク・ロイド・ライトに師事した遠藤新の設計により、1928年に竣工した〈加地邸〉。葉山にひっそりと佇むこの名邸宅が、建築家・神谷修平による改修を経て民泊事業をスタートした。
神谷は隈研吾事務所とBIGを経て独立後、今回のプロジェクトに出会った。ライトの流れを継ぐプレイリーハウスの外観や、部屋ごとに異なる大きな暖炉など当時の意匠を極力残しながら、2階建ての地下室に吹き抜けの大浴場を新設し、書斎を寝室に作り替えるなど快適に過ごせる環境を整えた。
「全一」を掲げる遠藤が手がけた、建築デザインに対応する凝ったディテールには目を見張るものがある。だがそこに現代のインテリアが違和感なく溶け込んでいるところに設計の秀逸さが光っている。有形文化財活用の好例だ。
「全一」を掲げる遠藤が手がけた、建築デザインに対応する凝ったディテールには目を見張るものがある。だがそこに現代のインテリアが違和感なく溶け込んでいるところに設計の秀逸さが光っている。有形文化財活用の好例だ。