ARCHITECTURE
東京都庭園美術館で、華やかな戦前のモダンライフに出会う。
June 20, 2020 | Architecture, Art | casabrutus.com | text_Housekeeper
〈旧朝香宮邸〉をその前身に持つ〈東京都庭園美術館〉にて、年に一度の建物公開展が開催中。今年は「1930年代の東京におけるモダンライフ」をテーマに、宮邸空間の再現展示や、貴重な作品・資料を通して、当時の東京を彩った生活様式に迫る。
現在は〈東京都庭園美術館本館〉となっている〈旧朝香宮邸〉は、1933年に竣工された朝香宮鳩彦王の邸宅。フランス滞在が長かった彼の趣向を反映しアール・デコ様式で建てられており、当時の東京における文化受容の様式を知る貴重な建造物だ。
当館では年に一度、その建物自体の魅力を紹介する建物公開展を開催している。今年のテーマは、「東京モダン生活」。宮邸が完成した昭和初期は、関東大震災の惨禍からの復興を目指し、西洋の様式を取り入れたモダンな建物や生活様式が広がった頃。その数年後に始まる戦争までの間、短いながらも東京が近代都市として華やいだ時代だった。
開催中の『東京モダン生活(ライフ)』展では、〈旧朝香宮邸〉を起点とし、当時の文化・生活様式に迫る。室内に家具調度を設置し、普段は作品保護のために閉じられているカーテンも開放。鳩彦王と允子妃のこだわりが詰まった空間が、時を超えて再び現れる。
開催中の『東京モダン生活(ライフ)』展では、〈旧朝香宮邸〉を起点とし、当時の文化・生活様式に迫る。室内に家具調度を設置し、普段は作品保護のために閉じられているカーテンも開放。鳩彦王と允子妃のこだわりが詰まった空間が、時を超えて再び現れる。
また、〈東京都現代美術館〉や〈東京都写真美術館〉など都内の美術館・博物館が所蔵する、1920年代後半~1930年代前半に制作・撮影された絵画作品や写真、衣服など約140点が集結。多彩な角度から、当時の東京を浮かび上がらせる。現代もまた変わりゆく東京の、近代都市としての原点をその目で確かめたい。
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