ARCHITECTURE
東京ミッドタウンのデザインタッチ開幕! 見どころ教えます。
| Architecture, Art, Design | photo_Satoshi Nagare text_Takahiro Tsuchida editor_Keiko Kusano
今年も東京のデザインウィークに先駆けて始まった東京ミッドタウンの「デザインタッチ」。芝生広場では隈研吾ディレクションの「つみきのひろば」が、アトリウムでは中村拓志によるインスタレーション「Diving Bell」が開催中。どちらもスケールの大きな体験型の展示になっている。
東京の中心地、六本木とは思えない景色が広がる東京ミッドタウンの芝生広場。ここでデザインタッチのメインコンテンツとしてスタートしたのが、建築家の隈研吾がディレクションする「つみきのひろば」だ。
アイデアの発端は、森林保全団体〈more trees〉のために隈さんがデザインした山型の「つみき」。つみきそのものや、つみきを拡大したオブジェを多彩に構成して、期間限定のユニークな広場ができあがった。
「このつみきは縦にも横にもジョイントできて、高く積み上げることができ、積み上げても安定します。いくらでも大きいものが作れるから、家も街も、つみきでできるんです」と隈さん。建築は一部の人しか作れない閉じた世界だが、つみきなら誰もが建築に参加できるという意味で、これこそ民主主義的建築なのだと説明する。子どもにとって夢のような世界を「つみきのひろば」は現実に近づけてくれる。
このつみきが〈more trees〉とのコラボレーションで国産材を使っていることにも大きな意味がある。
「僕が建築に木を使うのは、空間の雰囲気をよくするためだけでなく、木を育てる森を守り、森のあるコミュニティを守ることに繋がるから。木を通じて社会を再生させるということなんです」
「僕が建築に木を使うのは、空間の雰囲気をよくするためだけでなく、木を育てる森を守り、森のあるコミュニティを守ることに繋がるから。木を通じて社会を再生させるということなんです」
「つみきのひろば」では、だんだんサイズが大きくなるつみきを置いて空間をいっそう広く見せたり、3組のクリエイターがつみきを使ったインスタレーションを披露したりと、つみきの魅力を引き出すアトラクションがいくつもある。また、東京ミッドタウン3Fでは、空間デザイナーの松村和典が制作した「つみきのまち」も登場。世代もジャンルも超えて、人と環境をつないでいく「つみき」。その可能性と楽しさを、子どもの気持ちになって堪能できる。

Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2015 『つみきのひろば』
〈ミッドタウン・ガーデン芝生広場〉
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