キューブリックの創造の秘密に迫る、話題の展覧会 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

キューブリックの創造の秘密に迫る、話題の展覧会

ドイツを皮切りに世界中を巡回し続けるキューブリック展が現在バルセロナで開催中。

「2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey, 1968)」撮影中の風景。(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
その封切りから50年たった今も、圧倒的な現代感と未来感を失わず、不朽の名作としてあらゆる世代の映画ファンを魅了し続ける『2001年宇宙の旅(1968)』や『時計じかけのオレンジ(1971)』、『シャイニング(1980)』そして遺作となった『アイズ・ワイド・シャット(1999)』まで、長編映画をはじめ数々の作品を残したニューヨークの映画監督スタンリー・キューブリックの展覧会が現在バルセロナで行われている。
『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey, 1968)』撮影中のスタンリー・キューブリック。(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
『スパルタカス(Spartacus,1960)』の撮影風景。死人を演じるエキストラの一人ひとりに指示を出せるよう、番号カードをもたせている。(c) Timelife by Getty Images. Photo: J. R. Eyerman
『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey, 1968)』撮影中のスタンリー・キューブリック。(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
『スパルタカス(Spartacus,1960)』の撮影風景。死人を演じるエキストラの一人ひとりに指示を出せるよう、番号カードをもたせている。(c) Timelife by Getty Images. Photo: J. R. Eyerman
元々はフランクフルトの〈ドイツ映画博物館〉で2004年に行われた最初の展示なのだが、開催以来人気を博してヨーロッパの各都市、メルボルンやLA、サンパウロ、ソウルまで多くの都市を巡回し続けている、世界的に人気の展示だ。

最初の企画から実に14年。バルセロナでの展示は『2001年宇宙の旅(1968)』の封切り50周年記念ということもあってオープニングに合わせてオーケストラのコンサートが行われたり、新規の展示アイテムも追加され、入場には長蛇の列ができるほど盛り上がりを見せている。

展示内容としては、雑誌『Look』(1937-1971に発行されていた大判の写真雑誌フォト・マガジン。かつては『Life』紙のライバルと言われた時代もあるという)で写真家として活躍していた時代の作品をはじめ、興味深い初期のショートフィルムなども見られるのだが、なんといってもファンにとってたまらないのは、名作撮影当時の様子がわかる資料、生の脚本、製作に使われた模型やカメラ、そして映画の中で実際に使用された数々の衣装や小道具だろう。
バルセロナでの展示風景。『時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange, 1971)』でアレックス・デラージに扮するマルコム・マクダウェルらが着用した、ドルーグのユニフォームとステッキ。
『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey, 1968)』に使用された宇宙服の衣装および小道具。
バルセロナでの展示風景。『時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange, 1971)』でアレックス・デラージに扮するマルコム・マクダウェルらが着用した、ドルーグのユニフォームとステッキ。
『2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey, 1968)』に使用された宇宙服の衣装および小道具。
キューブリックは生前の撮影中、すべてのスタッフに厳しく指示を出し、そして誰よりも自分自身を極限まで追い詰めて完璧な作品を作ろうとしていたという。画面とそのコンポジション、特殊効果、グラフィック処理など、あらゆる細部を計算しつくそうと試みたその意志を、画面に映ることのなかった資料を通して感じられる展示だ。

『スタンリー・キューブリック』展

〈Stanley Kubrick〉
CCCB: Centre de Cultura Contemporània de Barcelona Carrer de Montalegre, 5, 08001 Barcelona。2019年3月31日まで。11時~20時(火〜日および祝日)。月休。12月24,25日、大晦日・元旦は休館。12月26日および1月の5,6日は15時まで。入場料6ユーロ。