ART
「そこまでやるか」という壮大なプロジェクトを集めました!
May 18, 2017 | Art | casabrutus.com | text_Housekeeper
東京・六本木の〈21_21 DESIGN SIGHT〉で6月23日から開かれる展覧会のタイトルは「『そこまでやるか』壮大なプロジェクト展」。クリストとジャンヌ=クロード、ダニ・カラヴァンら、世界各地で途方もないスケールのプロジェクトに挑む作家たちのグループ展です。
2016年6月、イタリアのイセオ湖に2週間だけ出現した鮮やかなオレンジ色の桟橋。10万平方メートルもの布を使って、長く続く桟橋を作ったのはクリストとジャンヌ=クロードだ。彼らは1996年に東京・お台場で類似のプロジェクトを構想したが、実現には至らなかった。それから約20年、ついに現実のものとなった桟橋《フローティング・ピアーズ》には100万人もの人が詰めかけた。本展はそんな長い道のりをものともしない彼らのような作家たちを集めた展覧会だ。8組の建築家・アーティストが登場する。
ミヒャエル・ヘフリガー(ルツェルン・フェスティバル総裁)を発起人として、磯崎新とアニッシュ・カプーア、梶本眞秀らが協働デザインした《ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ》は500人収容できるホールになる、巨大な風船。機械で空気を送り込んで膨らませ、また畳んで移動させることができる。東日本大震災の復興支援プロジェクトとしてこれまで3カ所で展開、公演が行われてきた。かつてテート・モダンで世界最大と言われる彫刻を発表したアニッシュ・カプーアらしいダイナミックな “彫刻” だ。
ヌーメン/フォー・ユースはデザインを学んだ三人組。椅子などのプロダクト・デザインからスタートし、舞台美術で脚光を浴びた。ステージ一面にビニールを敷き、ふわふわと舞い上がるそのビニールの上で役者たちが演技するといったアイデアだ。ビニールが登場人物の心のざわめきを暗示する。近年では舞台以外の場所でも粘着テープを何重にも貼り重ねたものや、丈夫なネットを空中に張り巡らせたインスタレーションを発表している。
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