「日産アートアワード2015」グランプリは毛利悠子に決定! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

「日産アートアワード2015」グランプリは毛利悠子に決定!

24日、日産自動車が隔年で開催している現代美術のアワード「日産アートアワード」のグランプリが発表された。グランプリに輝いたのは、毛利悠子(1980年神奈川県生まれ)だ。

毛利悠子《モレモレ:与えられた落水 #1–3》2015 各2725×1758×500mm (×3)「日産アートアワード2015」展示風景
日産アートアワードは、年齢に関係なく、過去2年間の活躍が目覚ましく、現代社会を瑞々しい感性で鋭く見抜いた日本人アーティストに贈られる賞だ。本アワードは2013年の日産自動車創立80周年を記念してスタートしたもので、前回のグランプリは宮永愛子が獲得している。

グランプリには、賞金に加えてロンドンのカムデン・アーツ・センターのサポートのもと2か月間のロンドン滞在の機会が与えられる。

毛利の作品は、2009年から取り組んでいたフィールドワークシリーズ《モレモレ東京》をインスタレーションとして展開したものだ。《モレモレ東京》とは、東京各地の地下鉄などの駅で水漏れに対し駅員が独自の方法で対処した現場を写真に収めた作品。写真の数は約1万枚に及ぶ。そこには、水漏れを防ぐという目的に対し創意工夫を凝らした跡が見られる。毛利は、水漏れ現場の表現欲に拠らない“機能”を極めた有り様に“用の美”と芸術的発想の原点を感じたという。

本展では、3つのフレームを作成し、実際に展示会場に水漏れ現場を作って、ビニール傘やじょうろ等の日用品を使い即興的にそれに対処をして水を循環させるというインスタレーションを作成した。

グランプリ受賞に際し、毛利は以下のコメントを述べた。

「このような場所で光栄な賞をいただき、非常に嬉しく思います。今回の新作では制作費と場所も十分に使わせていただいていろんな方のご意見をいただきながらすくすくと制作できたことが本当によかったと思います。これからもどんどん元気に作品を作っていきたいと思います」
久門剛史《Quantize #5》[部分]2015「日産アートアワード2015」展示風景
オーディエンス賞を獲得したのは、久門剛史(1981年京都府生まれ)。オーディエンス賞とは、11月14日から11月23日までの期間、「日産アートアワード2015:ファイナリスト7名による新作展」の来場者投票によって選出された賞だ。

久門は、フィールドレコーディングした音や光、動きのあるオブジェクトを用いて、記憶や時間の揺らぎや、オブジェクト同士の交感により新たな物語を想起させるインスタレーションを展開している。来年は、チェルフィッチュの舞台美術を手がけるなど、今後の活動が期待されているアーティストだ。

また、現在BankART Studio NYKでは、日産アートアワードのファイナリストによる展覧会「日産アートアワード2015:ファイナリスト7名による新作展」(〜12月27日)が開催中だ。上記2名に加え、ミヤギフトシ、秋山さやか、石田尚志、岩崎貴宏、米田知子の7名の新作が展示されている。

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