大阪万博が残した記録とアートに、過去と未来を感じる9日間。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

大阪万博が残した記録とアートに、過去と未来を感じる9日間。

50周年を迎える大阪万博。岡本太郎らの当時の貴重な作品や資料の展示と、その影響を受けたアーティストによるバージョンアップを試みる『大阪万博50周年記念展覧会』が東京で開催されます。

言わずと知れた大阪万博のシンボル《太陽の塔》。
日本中を熱狂させた大阪万博から50年。シンボルである岡本太郎の《太陽の塔》に代表されるとおり、大阪万博とアートは切り離すことのできない存在であり、今なお、私たちはそのレガシーに魅了され続けている。
大阪万博当時の岡本太郎《マスク》(上)と《手の椅子》(下)。
大阪万博当時のバシェの音響彫刻《勝原フォーン》(左)と《池田フォーン》(右)。今回展示される《勝原フォーン》は、2017年に東京藝術大学バシェ音響彫刻修復プロジェクトによって修復・復元された。
大阪万博は準備段階より記録や資料の保管が徹底され、19万点に及ぶ膨大なアーカイブが存在する。本展では、写真や映像をタイムラインに沿って並べ、準備~開催~公園になるまでを展示する会場や、建築図面、記事、グッズ、ポスターなどを5000点展示する会場も。また当時の貴重なアート作品の展示と、大阪万博にインスパイアされた現代アーティストたちの作品も披露される。

大屋根を《太陽の塔》が貫いたことで、設計した丹下健三と岡本太郎が激突した(?)という逸話も残るテーマ館だが、その地下で展示されていた岡本太郎の《マスク》、鉄鋼館のホワイエに展示されクラウドファンディングにより修復されたフランソワ・バシェの音響彫刻《勝原フォーン》の展示は特に貴重。《勝原フォーン》は実際に収録された音色を楽しむこともできる。
岡本太郎
フランソワ・バシェ ©Ana Sanchez Bonet-Courtesy Succession Brothers Baschet
西野達 photo by Sachiko Horasawa
宇川直宏
蓮沼執太 photo by Takehiro Goto
現代アーティストとしては、西野達、宇川直宏、蓮沼執太が参加する。大阪万博当時を体験している西野達は、そのセンセーショナルな記憶をもとに、壮大な作品を展示予定だという。

音のレガシーを使用した展示も見どころだ。宇川直宏は、音源アーカイブ(演説や語り)を素材とした音源に、一柳慧、小杉武久、松下真一による各パビリオンを彩った現代音楽をオーバーラップし、その音声に合わせて動くモミ玉を搭載したマッサージチェアを出展。今回発掘されたというその音を聴きながら揉まれれば、体験者は脳内タイムスリップしてしまうことだろう。また、バシェの音響彫刻を使い、楽曲を制作したのは蓮沼執太。天王洲のリバーサイドにインストールされ、会場周辺で耳にすることができる。

当時を知る人も知らない人も、1970年大阪万博に存在したアートの素晴らしさと徹底的な記録を目の当たりにすることで、5年後、再び大阪で開催される万博への期待も大いに膨らむはずだ。

『大阪万博50周年記念展覧会 Expo 70ʼ 50th Anniversary Exhibition』

T-ART HALL TERRATORIA、T-PASSAGE、T-LOTUS M、ボンドストリート、天王洲オーシャンスクエア、寺田倉庫など天王洲エリア一帯。2020年2月15日~2月24日。平日は13時~19時、土日祝は11時~20時。2月17日休。入場無料。

AIがあなたにおすすめ

※過去の記事も表示されます