建築が健康に及ぼす影響とは? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

建築が健康に及ぼす影響とは?

医療研究支援団体が運営する〈ウェルカム・コレクション〉にて、建築と健康の関係を考察する展覧会〈リビング・ウィズ・ビルディングス〉が開催中。

ほんの100年ほど前まで、現在の先進国にもスラム街があり、ペニシリンが誕生するまで結核は死と隣合わせの病だった。貧困や健康を住環境によって改善しようという動きは、モダニズムの台頭を弾みに世界各地に拡がっている。この展覧会はこうしたムーブメントや、近代化の象徴として建てられた高層公営住宅の流行と衰退、そして世界各地の医療関係の建物について検証する。

医療関係の建築という一見地味な内容ながら、潤沢な予算のある私設ミュージアムのこと。アンドレア・ガースキー、レイチェル・ホワイトリードなど、有名アーテュストによる作品が散りばめられているのも見どころ。アルヴァ・アアルトが設計した結核患者の療養私設〈パイミオ〉や、フォスター&パートナーズによるガン患者のサポート施設〈マギーズ・センター〉なども詳しく展示されている。

ギャラリーの2階には、医療ボランティアによる人道支援を世界各地で行っている 〈世界の医療団〉のために、ロジャース・スターク・ハーバーがデザインした可動式の医療所の実物の展示もある。建築が心身に与える影響に改めて気付かされる、興味深いに内容になっている。
結核療養施設〈パイミオ〉の患者のためにアアルトがデザインした、有名なパイオミ・チェア(1932)。(c) Alvar Aalto Foundation
パリ、モンパルナスの集合住宅を撮影したアンドレア・ガースキーの作品(1993)。 (c) Tate, London 2018
音がしないシンクなど、アアルトは〈パイミオ〉の細部まできめ細かくデザインしている(1932)。(c) Alvar Aalto Foundation
〈世界の医療団〉のために、ロジャース・スターク・ハーバーがデザインした可動式の医療所のコンセプトスケッチ(2018)。(c) Rogers Stirk Habour + Partners
結核療養施設〈パイミオ〉の患者のためにアアルトがデザインした、有名なパイオミ・チェア(1932)。(c) Alvar Aalto Foundation
パリ、モンパルナスの集合住宅を撮影したアンドレア・ガースキーの作品(1993)。 (c) Tate, London 2018
音がしないシンクなど、アアルトは〈パイミオ〉の細部まできめ細かくデザインしている(1932)。(c) Alvar Aalto Foundation
〈世界の医療団〉のために、ロジャース・スターク・ハーバーがデザインした可動式の医療所のコンセプトスケッチ(2018)。(c) Rogers Stirk Habour + Partners

『リビング・ウィズ・ビルディングス』

〈Wellcome Collection〉
183 Euston Road, London NW1 2BE。2019年3月3日まで。10時~18時(木〜22時、日11時〜)。月休。12月24〜26日、大晦日・元旦も休館。