台湾三都市 台中―高雄―台北 伊東豊雄建築を巡る旅。

現代建築の巨匠・伊東豊雄が台湾で多数のプロジェクトを手がけていることを知っていますか? 今回は、そんな伊東建築巡りを目的に、台中、高雄、台北の三都市ツアーへ出かけました。

DAY1 台中 オペラハウスをいち早くのぞいてみよう。

〈台中国立歌劇院〉は広い通りの突き当たりにある。まわりは広場、池、芝生が点在する公園のようなつくり。人気スポットで、建物を背に記念写真撮影をする人々でいっぱい。

2014年11月23日に落成式と記念公演が行われ、期間限定で一般公開もされた〈台中国立歌劇院〉。これは、台中前市長の「市民と早い段階でオペラハウスの魅力を分かち合いたい」という思いから開催された。この建物の最大のポイントは、カテノイドと呼ばれる三次元曲面の構造体だという。床、壁、天井が切れ目なくつながり、ホール、ホワイエ、ロビーといった空間が水平垂直に枝分かれしながら連続する。楽器や動物の器官を思わせる、有機的で、これまでにない構造だ。

正面外観。高級マンションが並ぶ新興エリア。

カテノイドは、工場製作の鉄筋パーツを三次元状に組んでメッシュの型枠で覆いコンクリートを流し込む「トラスウォール工法」による完全な自由曲面でできており、設計図の通りに躯体を立ち上げるには手間がかかる。果たしてこの構造、いかなる空間的な効果を発揮しているのだろう。

建物の形と連動するように緑や池をデザイン。

ガラスでふさがずあえて開放したテラス。

建物の一部はガラスで覆わず、内部のグニャグニャとした構造を外部に露出させている。

施工の検討用モックアップ。台中市の希望で敷地隅に残る。