建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの

『カーサ ブルータス』2018年5月号より

海外でも美術館などが建ち、作品"巡礼"に来日する観光客もいるほど人気の日本の建築家たち。その遺伝子はどう成長してきたのだろう?

杉本博司〈光学硝子舞台(小田原文化財団 江之浦測候所)〉2017年。神奈川。©小田原文化財団
『建築の日本展』ではその謎を9つのセクションから解明する。「可能性としての木造」では日本の気候風土に育まれた伝統建築の知恵が現代にどう生かされているかを探る。「超越する美学」ではもののあはれ、無常、陰翳礼讃といった美意識と建築との関係性を、「連なる空間」では内外を緩やかに連続させる境界線の在り方を考察する。私たちが当たり前だと思ってきた自然を取り込む建築を見る「共生する自然」のセクションも興味深い。
フランク・ロイド・ライト〈帝国ホテル(正面中央部入口)〉1923年。東京。現在は正面玄関が〈明治村〉に保存されている。写真提供:帝国ホテル
会場には国宝の茶室〈待庵〉の原寸大再現や現存しない丹下健三〈自邸〉の1/3の模型が登場し、実物に触れることが難しい建築を体感できる。ライゾマティクス・アーキテクチャーの新作映像インスタレーションや江戸期の大工の秘伝書などの貴重な資料も。日本建築の美の秘密が明らかになる。
丹下都市建築設計〈香川県庁舎〉1959年。香川。撮影:市川靖史 画像提供:香川県 
杉本博司〈小田原文化財団 江之浦測候所〉。

〈森美術館〉東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー53F TEL 03 5777 8600(ハローダイヤル)。4月25日〜9月17日。10時〜22時(火〜17時)。会期中無休。入場料1,800円。